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「むしろ現実的な戦略だ」堂安律らフランクフルトの補強は的確!?冬への布石も「経済的な余裕を残すことで」【海外の反応】

text by 編集部 photo by Getty Images

フランクフルトの堂安律
【写真:Getty Images】

堂安律の獲得には積極的に動いたが…

 アイントラハト・フランクフルトは今夏、27歳の日本代表MF堂安律をSCフライブルクから獲得するために全力を尽くした一方で、深追いしなかった交渉もある。それには明確な狙いがあったと、ドイツ紙『フランクフルター・ランドシャウ』が2日に報じている。

 フランクフルトは積極的に堂安の獲得に動き、早い段階で個人合意まで達した。その一方でクラブ間交渉は難航。フランクフルトが1700万ユーロ(約28億9000万円)程度を望んだのに対し、フライブルクは2000万ユーロ(約34億円)以上の移籍金を求めた。交渉は困難を極めたものの、最終的に2100万ユーロ(約35億7000万円)の固定+最大100万ユーロ(約1億7000万円)のボーナス+将来の売却時の利益分配条項付きで決着している。

 そして、フランクフルトは移籍期間の最終日にもニューカッスル・ユナイテッドに所属するデンマーク代表FWウィリアム・オスラの獲得に動いた。しかし、フランクフルトが提示したレンタル料500万ユーロ(約8億5000万円)+買い取りオプション2500万ユーロ(約42億5000万円)は拒否され、ニューカッスルが3000万ユーロ(約51億円)以上を要求してきたことで、あっさりと引き下がった。結局、補強ゼロの一日で終わっている。

 同紙によると「無理な補強を避ける姿勢は、昨年の教訓もある。パスカル・グロースを獲得寸前まで進めたが、同選手は最終的にボルシア・ドルトムントを選択。その後、急遽マフムド・ダフードを獲得したが成功せず、現在は構想外となっている」という過去の失敗を踏まえ「今回は既存戦力を信頼し、若手の成長を妨げない方針を貫いた」という。

 続けて「過度な支出を避け、経済的な余裕を残すことで、冬に追加補強を狙える可能性がある。また、将来的に巨額の売却(7000万〜9000万ユーロ級)が発生しないシナリオにも備えている。今のフランクフルトでは、むしろ現実的な戦略と言えるだろう」との見解を示した。今季はUEFAチャンピオンズリーグ(欧州CL)で戦うことも考慮し、堅実な財務面と冬への布石が、フランクフルトのビジョンにはあるようだ。

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【了】

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