FIFAワールドカップ2026欧州予選・グループE第2節トルコ代表対スペイン代表の一戦が、現地時間7日に行われ、アウェイのスペイン代表が大量6得点を奪い勝利を収めた。各ポジションにタレントの揃う“ラ・ロハ”の、単なるボール回しに留まらない戦術の幅とは何なのか。東京大学運動会ア式蹴球部の現役部員が解説する。(文:阪田天祐)
開始早々から相手を圧倒したスペイン代表

【写真:Getty Images】
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前節ブルガリア代表に3-0の完勝を飾ったスペイン代表は、この日もFWラミン・ヤマルやMFペドリなど主力が軒並み先発出場した。一方、難敵ジョージア代表相手に3-2で勝利したトルコ代表も、レアル・マドリードの至宝MFアルダ・ギュレルや、ユヴェントスのエースFWケナン・ユルディズといったタレントが先発に名を連ね、ホームで欧州王者との真っ向勝負に打って出た。
試合開始直後、スタジアムの熱狂に後押しされたホームチームが、ロングボールからファーストシュートを放つ。しかし、その後はスペイン代表がテンポ良くボールを回し、トルコ代表の4-4-2ブロックを揺さぶる展開となった。
6分、左サイドの崩しからボックス手前でペドリがボールを受けると、簡単そうに見えるキックフェイントでトルコ代表MFハカン・チャルハノールをかわす。そのまま右足でコントロールショットを沈め、スペイン代表が先制に成功した。
22分、アンカーのMFマルティン・スビメンディがゆっくり運び、引きつけてから左のペドリへ展開。そのまま左大外のDFマルク・ククレジャにボールを預けると、ワンツーパスから一気に左ポケットに侵入。そこからマイナス方向にグラウンダーのクロスを供給すると、ボックス内には3人が待っており、狭いスペースでの見事なパス交換から、最後はファーで待つMFミケル・メリーノがゴール左隅に沈めた。
ペドリが生み出し続ける優位性から、お手本としか言いようがないプレーでトルコ代表を圧倒し続けるスペイン代表。前半アディショナルタイムにもメリーノがクロスに合わせ、3点のリードを奪って前半を終えた。