サッカー日本代表は9月のアメリカ遠征を1分1敗で終えた。収穫よりも課題の方が多かった今シリーズで、とくに期待を裏切ってしまった選手は誰なのか。今回は、あまりに残念だった選手をピックアップして紹介する。
DF:関根大輝(せきね・ひろき)

【写真:Getty Images】
生年月日:2002年8月11日
所属クラブ:スタッド・ランス(フランス)
9月アメリカ遠征成績:2試合0ゴール0アシスト
昨年、拓殖大学から柏レイソルへと加入した関根大輝は、実質プロ1年目となった昨季から右SBとして活躍した。
8月にはパリ五輪(オリンピック)男子サッカー日本代表にも選ばれるなど、充実の1年目を過ごした関根は、シーズンオフにすぐさま欧州へ。スタッド・ランスへ異例のステップアップを果たしている。
しかし、24/25シーズン後半からランスへと加入した関根にとって、それからの半年間は苦しいものとなってしまった。
チームは降格圏に沈み、残留をかけたプレーオフでもあっけなく敗北。関根は今シーズン、フランス2部でリーグを戦うこととなった。
クラブ的には失意のシーズンを過ごした関根だが、やはり足元のある大型DFというカタログスペックは魅力的であり、日本代表にも招集されるように。6月の代表シリーズではA代表で初出場を果たしている。
そんな関根は今回も代表に招集されることに。日本代表DF陣に負傷が相次ぐ中での選出となった。
そして迎えた初戦のメキシコ戦、関根は意外な形で出場することとなる。
負傷のために60分で交代を余儀なくされた板倉滉の代役としての出場だった。難しい時間帯での交代ながら、右CBをそつなくこなしていたように感じられる。
しかし、アメリカ代表との一戦は、打って変わって及第点とは言えない出来となった。
スピードで勝る相手に後手に回ることが多く、地上戦では完敗。アメリカの2点目のシーンでは、FWフォラリン・バログンにすんなり裏を許してしまった。
加えてビルドアップ時の判断も悪く、ボールホルダーと距離が遠かったり、苦し紛れのボールを敵陣に蹴りこんだりと、リズムを壊した。
関根はSBが主戦場の選手で、CBは本職ではない。スタート時は3バック右、途中から4バックのCBを任されたが、やはり迷いがあるようだった。
当然、起用法に関しては森保一監督にも責任はある。しかもアメリカ戦は、連係に慣れない選手でスタメンが組まれていただけに、関根にとって簡単なゲームではなかったはずだ。
しかし、SBのプレーに限るとなると、やはり層の厚い現代表の競争は勝ち抜けない。そういう意味で、関根には新たな可能性を期待したかったが、“いきなり”は無理だったようだ。
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