サッカー日本代表は9月のアメリカ遠征を1分1敗で終えた。収穫よりも課題の方が多かった今シリーズで、とくに期待を裏切ってしまった選手は誰なのか。今回は、あまりに残念だった選手をピックアップして紹介する。
MF:藤田譲瑠チマ(ふじた・じょえる・ちま)

【写真:Getty Images】
生年月日:2002年2月16日
所属クラブ:ザンクトパウリ(ドイツ)
9月アメリカ遠征成績:1試合0ゴール0アシスト
藤田譲瑠チマが「ネクスト守田英正」となるのは、もう少し先の話になりそうだ。
東京ヴェルディでプロデビューした藤田は、徳島ヴォルティス、横浜F・マリノスとクラブを渡り歩きながらJ1の舞台で結果を残し、2022年にはEAFF E-1サッカー選手権で日本代表に初招集された。
弱冠20歳での初代表となった若武者は、さらに飛躍していく。藤田は2023年夏にシント=トロイデンへと完全移籍で加入し、海外でプレー経験を積むこととなった。
2年目の昨季は、チームのレギュラーへと成長し、残留プレーオフを含めリーグ戦33試合に先発出場している。
その才能は5大リーグクラブにも認められ、同選手は今季ブンデスリーガに昇格したザンクトパウリへと加入した。
第2節に行われたハンブルガーSVとの「ハンブルク・ダービー」では、針の穴を通す絶妙なスルーパスで得点をアシストし、早くもファンの心を鷲掴みにしている。
そんな藤田にとって、今回の代表シリーズは今後の代表生活を左右するものとなった。
自身と同じボックストゥボックス型の守田や田中碧がどちらも怪我で代表メンバーから外れた中、藤田はアメリカ代表戦で先発のチャンスをつかんだ。
強豪国相手に対して、まとまった出場時間が確保されることは、藤田にとって絶好のアピールの場だったと言えたはずだ。
しかし、結果はほろ苦いものだった。
中盤でクリスチャン・プリシッチを止められず、攻撃では簡単なパスミスでリズムを崩すなど、安定感を欠いた。守田や田中に代わる新たなオプションを確立するどころか、彼らとの実力差を証明する結果となってしまった。
藤田はまだ若く、今後日本を背負っていく存在になることは間違いない。ただ、まだワールドカップのような大舞台で頼りにできるほどのレベルには達していないようだ。
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