夏の移籍期間が終了し、各チームの編成がひと段落した。今夏も、マルティン・スビメンディがアーセナルに移籍するなど、近年ラ・リーガの中堅クラブからの国外移籍が増加している。資金力に乏しいクラブにとって、移籍金収入は貴重な収入源だ。今回のランキングでは、今夏十分な移籍金収入を得られなかったクラブを紹介する。※成績や移籍金などは『transfermarkt』を参照。[1/5ページ]
5位:レバンテ

【写真:Getty Images】
移籍補償金等収入:550万ユーロ(約9.3億円)
退団した選手例:ギオルギ・コチョラシュヴィリ、ビセンテ・イボーラ
昨季、セグンダ(2部)を制して1部復帰を果たしたレバンテが、移籍金収入ワーストランキングで5位にランクインした。
今夏の移籍市場で得た移籍金収入はわずか550万ユーロ(約9.3億円)にとどまっている。
多くの選手が入れ替わる中で、クラブが得た移籍金はギオルギ・コチョラシュヴィリの売却による550万ユーロのみで、その他の放出はすべてフリー移籍となった。
昇格クラブにとっては少しでも財源を確保したい状況だが、補強資金に回せる余裕は限られているのが実情だ。
ただ、補強には積極的に動き、RCランスからGKマシュー・ライアン、レアル・ソシエダからMFジョン・アンデル・オラサガスティ、セルタからDFマヌ・サンチェスといった実力者を獲得した。
経験豊富な選手を中心に即戦力をそろえたが、チーム全体の戦力水準はプリメーラ(1部)で安定して戦うにはまだ不足している印象が拭えない。
そんな中でクラブの希望の星となっているのが、移籍金収入の大半を投じて獲得したFWエタ・エヨングだ。
昨季はビジャレアルBでリーグ戦30試合に出場し、19得点6アシストと圧巻の成績を残して昇格に大きく貢献。今季はトップチームでもリーグ戦3試合で1得点2アシストをマークするなど、確かな結果を示してきた。
レバンテでのデビュー戦となった第4節ベティス戦では、いきなりゴールを奪うインパクトを残し、21歳の新星には早くもブレイクの予感が漂っている。
昇格組の中で唯一未勝利が続いているレバンテだが、2部を制した底力は健在であり、巻き返しの余地は十分にある。
3シーズンぶりに1部復帰を果たしたクラブの未来を左右する重要なシーズンとなりそうだ。