いつの時代も、サッカー界には“問題児”と呼ばれる選手が存在する。パッションがほとばしる競技性であるため時には冷静さを欠いてしまうこともあるが、なかには一線を超えてしまうケースがあるのも事実だ。今回は、日本サッカー史上に名を残す最強の悪童をピックアップして紹介する。※データは『Transfermarkt』を参照
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FW:邦本宣裕(くにもと・たかひろ)
生年月日:1997年10月8日
主な所属先:アビスパ福岡、慶南FC(韓国)、全北現代モータース(韓国)、遼寧鉄人足球倶楽部(中国)
邦本宣裕が20代を手前にして国外クラブに活躍の場を求めたのには様々な事情がある。
日本サッカー界における悪童と位置づけられるのも、この“事情”によるところが大きい。
早くから才能を開花させた邦本は、2013年にスカウトされた浦和レッズユースへ加入。トップチームの練習にも参加するほど大きな期待を受けていた。
しかし、不祥事を起こしてしまったこともあり、2014年9月に浦和ユースを退団している。
2015シーズンにはアビスパ福岡へ加入して念願のプロ入りを勝ち取ったが、ここでも契約条項に違反する秩序風紀を乱す行為があったとして契約解除の憂き目に遭う。邦本は19歳にして“問題児”の看板が板についてしまった。
そんな邦本を救ったのは慶南FC(韓国)だった。
チームの重要な存在となった邦本は、在籍2シーズンで公式戦通算69試合9得点7アシストをマーク。Kリーグ1(韓国1部リーグ)の強豪・全北現代モータースへの移籍を果たす。
全北でも攻撃の中核としてリーグ5連覇達成に貢献したが、ここでも大きな躓きを経験する。
2022年7月8日未明、飲酒後に寮の近くまで運転代行サービスで戻った邦本は、クラブルールで代行車が入れないことから寮の近くでハンドルを握ったところ、警察に事情を聞かれてしまう。
結局、この行動が飲酒運転にあたり契約解除に。全北の大手スポンサーが自動車会社(現代自動車)だった点もマイナスに作用した。
挫折から這い上がり、韓国屈指の強豪で地位を確立しかけた最中の不祥事。邦本の波乱万丈なキャリアを象徴するような出来事であると言える。
現在、27歳になった邦本は遼寧鉄人足球倶楽部(中国)でプレーしている。
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