いつの時代にも、若くして才能を見出されて「いずれはサッカー日本代表の中核を担う」と期待される逸材は存在する。だが、実際に国を背負って立つ存在になる選手はほんの一握りであり、大抵は“出世コース”から外れてしまう。今回は、高い期待値がありながらも代表の中心選手になれなかった逸材10人を紹介する。※成績は『transfermarkt』を参照[1/5ページ]
MF:西川潤(にしかわ・じゅん)

【写真:Getty Images】
生年月日:2002年2月21日
所属クラブ:サガン鳥栖
2025リーグ戦成績:29試合5得点3アシスト
レアル・マドリードが認めた原石が中井卓大であるならば、バルセロナが獲得を検討するほどの才能を持っているのが西川潤だ。
しかし、パリオリンピック(パリ五輪)世代屈指のタレントは早々に海外へと羽ばたいていくことが予想されたが、現在に至るまで日本でプレーを続けている。
横浜F・マリノスのジュニアユースや桐光学園高校で技術を磨いた西川は、2019年3月にセレッソ大阪への加入が内定する。
特別指定選手に登録されると、同月13日にはJリーグYBCルヴァンカップ・グループステージ第2節のヴィッセル神戸戦の途中でピッチに立ち、公式戦デビューを果たした。
この頃から、バルセロナは西川の能力を高く評価し、オファーをかけるようになる。
結局、移籍が実現することはなかったが、もし西川がバルセロナの誘いに応じていたらどのような未来が待っていたのだろうか。
その後の西川のキャリアはどこか停滞感が漂っている。
サガン鳥栖といわきFCに期限付き移籍で加入して武者修行に臨んだものの、大きなインパクトは残せず。その影響もあってか、パリ五輪メンバーからも落選してしまった。
2025シーズンは鳥栖に2度目のローン加入。J2ではここまで、29試合5得点3アシストの成績を残しているが、やはり日本代表にはまだまだ程遠い内容である。
まだキャリアの遅れを巻き返す時間は残されているだけに、まずはJリーグで圧倒的な活躍を見せて次なるステップに踏み出したい。