予測不能なプレミアリーグは、2025/26シーズンの序盤にして早くも波乱に満ちている。その中で唯一無敗を維持しているのがクリスタル・パレスだ。彼らは欧州5大リーグで最長となる19試合で負けておらず、初の欧州カップ戦も白星スタートと絶好調。プレミアリーグでの最高順位が10位のチームが、快進撃を遂げることができている理由について考察する。(文:安洋一郎)
クリスタル・パレスが欧州5大リーグで最も負けていないチームに

【写真:Getty Images】
欧州5大リーグで最も無敗の期間が長いクラブは、昨季の欧州王者であるパリ・サンジェルマンや今季のブンデスリーガで開幕から連勝を続けるバイエルン・ミュンヘンでもない。
オリヴァー・グラスナー監督が率いるクリスタル・パレスが、本稿執筆時点では最も負けていないのだ。
最後に敗れたのが4月のニューカッスル・ユナイテッド戦。それ以降の公式戦19試合で無敗を続けており、競争力の高いプレミアリーグでも唯一の負けなしをキープしている。第6節では、開幕5連勝中のリヴァプールに2-1の勝利を収めた。
昨季クラブ史上初のタイトルとなるFAカップを獲得したクリスタル・パレスは、プレミアリーグでの最高順位が10位。この調子を維持することができれば、クラブ史上最高位はもちろん、UEFAチャンピオンズリーグ(CL)出場権争いにも参戦する可能性があるだろう。
なぜ、2桁順位が定位置のクリスタル・パレスが快進撃を続けることができているのだろうか。グラスナー監督の手腕にフォーカスして、その強さの理由を探っていく。