世界的にも有名なスタジアムの1つ、スタディオ・ジュゼッペ・メアッツァ(通称サン・シーロ)が、ミラノ市からミラン、インテルの両クラブに売却されることが決定した。これにより、新スタジアム計画が一気に動き出すことになる。サン・シーロの取り壊しの可能性に怒りの声もあがるなか、果たして今後の動きはどうなるのだろうか。(文:佐藤徳和)
サン・シーロの売却が正式に決定
スタディオ・ジュゼッペ・メアッツァ、通称サン・シーロがインテルとミランの両クラブに売却される運びとなった。
9月29日、ミラノ市議会でサン・シーロ及びその周辺用地を、ミラノ市を本拠地とする2つのクラブに売却する議案が可決された。16時29分に開始された審議は、実に約11時間半にも及び、翌日3時46分まで行われた。
市議会は賛成24票、反対20票でこの案件を承認。サン・シーロの建設計画は、ミラノ市の手から離れ、インテルとミランの手に委ねられることとなる。
ミランのパオロ・スカローニ会長はこの発表に快哉を叫び「ヨーロッパで、いや世界で一番美しいスタジアムになるだろう」と喜びを表した。
インテルとミランへの売却契約は 11月10日までに締結されなければならない。売却金額は約1億9700万ユーロ(約335億円)になり、その期間までに、銀行の承認と登記が完了される必要がある。
さらに、総額約13億ユーロ(約2210億円)となる融資を調達することとなるが、すでに金融機関とは接触が始まっているものと見られる。融資先に関しては、イタリア国内の銀行だけでなく、アメリカ合衆国や日本の銀行も名を連ねており、銀行側からコンタクトを取っているようだ。
それだけ魅力的なプロジェクトであるということだろう。
