サッカーという競技の特性上、選手の能力を数値化するのは極めて困難なことだ。それを承知の上で、スタッツなどを分析し、5項目に分類して数値化を試みた。ここでは初招集や復帰組が多かった10月シリーズのサッカー日本代表最新メンバーの能力値をランキング形式で紹介する。※5項目の平均値で順位づけ。平均値が並んだ場合は5項目の中でより高い数値を残している方を上とする。成績、市場価値は10月13日現在。『transfermarkt』を参照[1/5ページ]
10位:田中碧(リーズ・ユナイテッド/イングランド)

【写真:Getty Images】
生年月日:1998年9月10日
市場価値:1000万ユーロ(約17億円)
25/26リーグ戦成績:5試合0得点0アシスト
日本代表通算成績:33試合8得点1アシスト
リーズ・ユナイテッドに所属する田中碧は、10月の代表ウィークで3月以来の招集となった。
日本代表では、FIFAワールドカップ(W杯)26・アジア最終予選で遠藤航と守田英正のボランチが鉄板の組み合わせとなったことで出場機会を減らしていたが、昨シーズンに加入したリーズで個人のレベルをさらに上げている。
イングランドに活躍の場を移したことで大きな成長をみせているのが「パワー」だ。
球際でのぶつかり合いでの強さが求められるチャンピオンシップ(イングランド2部相当)で経験を積み、10月10日に行われたパラグアイ代表戦でも五分以上の戦いをみせた。
特に持ち味が発揮されるのが、攻撃から守備へと切り替わった際のカウンタープレスにおける「守備」である。
球際での強さを活かして最低でもファウルで相手のカウンターを阻止する技術の高さは、日本代表にも還元されている。
3列目からの攻撃参加やミドルシュートでの得点力も田中の武器の一つであり、イングランドで揉まれたことで、攻守両面において弱点の少ない万能型MFに成長した。
所属するリーズでは第2節に怪我を負った影響と、代役で起用されたマシュー・ロングスタッフが大車輪の活躍を披露していることでサブへと序列を下げている。
もう一度ポジションを奪い返すためには、プレミアリーグ基準へのレベルアップが必要だろう。