3-0で勝利した18日のボリビア代表戦で、サッカー日本代表を率いる森保一監督が国際Aマッチにおける100試合目の指揮に到達した。この数字は、世界を見渡しても極めて稀なものである。では、現役の代表監督で、森保監督を上回る長期政権を築いているのは誰なのだろうか。[1/2ページ]
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サッカー日本代表の森保一監督が偉業達成
『Transfermarkt』によると、現時点で最も多くの試合で指揮を執っている現役の代表監督は、2018年にフランス代表をワールドカップ(W杯)優勝に導いたディディエ・デシャン監督である。
2012年の就任から一度もその座を離れることなく、今日までの試合数は実に「175試合」にのぼる。フランス代表は来年のW杯出場を決めており、このままいけば、デシャン監督はこの数字をさらに伸ばしていくだろう。
『Transfermarkt』による現役代表監督の試合数ランキングは、トップ20までが出ている。その中で最も指導歴が長いのは、モルドバ代表を率いるスペイン人監督、コルド・アルバレス監督である。
就任はなんと2010年。15年目の指揮を迎える中で、ここまで国際Aマッチ137試合で指揮を執っている。これはデシャン監督に次ぐ、2位の成績である。
3位のマティアス・ケク(スロベニア代表)、5位のミヒャエル・オーニール(北アイルランド代表)は、前者が124試合、後者が102試合となっている。ただ、彼らに関しては、2度目の監督就任であり、この数字は1度目と2度目の試合数を合計したものとなっている。
そのため、就任から退任までを区切りとした場合、2018年の就任から現在に至るまで指揮を続ける森保監督は、上記の2人を上回ることになる。
4位には、クロアチア代表をW杯準優勝に導いたズラトコ・ダリッチ監督が名を連ねた。就任は森保監督より1年早い2017年で、ここまで103試合で指揮を執っている。
ルカ・モドリッチを筆頭に、多くのスター選手を抱えながら、国際舞台で結果を残し、長期政権を築いているのは、見事というほかない。間違いなく、クロアチアサッカー界に名を残す名将だろう。
そして6位に森保監督が入った。100試合はアジア人としてはダントツの数字であり、その下にはリオネル・スカローニ(アルゼンチン代表)、ハビエル・アギーレ(メキシコ代表)、ロナルド・クーマン(オランダ代表)ら錚々たるメンバーが名を連ねる。
森保ジャパンの勝率は79%を超える。ドイツ代表やブラジル代表という、これまでなかなか超えられなかった相手から金星を奪うなど、「史上最強」という呼び声に恥じない戦いぶりを披露してきた。
しかし、言わずもがな集大成は来年のW杯になる。「100試合」という日本人初の偉業は高く評価されるべきだが、森保監督にとっては、まだまだ通過点といったところだろう。
