日本サッカー協会(JFA)は11月19日、今月29日に行われるカナダ女子代表戦に臨むなでしこジャパン(サッカー日本女子代表)のメンバー26人を発表した。会見に出席したニルス・ニールセン監督は、「最近中々結果を得られていないですが、本当に高いパフォーマンスを見せてしっかりと戦っていく姿を見せていきたい」と抱負を述べた。
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なでしこジャパンのニルス・ニールセン監督が結果を求め、こだわる部分とは?
【写真:編集部】
今回のカナダ女子代表戦に臨むなでしこジャパンのメンバーは、キャプテンの長谷川唯や宮澤ひなた、谷川萌々子らが順当に選ばれたほか、現在WEリーグで得点ランクトップの吉田莉胡や成宮唯が7月のE-1選手権以来の代表入りを果たした。
「海外、WEリーグ関係なく、今、非常に良い状態の選手を選んでいます。WEリーグでも非常に素晴らしい活躍をしているということで今回呼んでいます」と前回の欧州遠征よりも多い計6人のWEリーグ組の選出について期待を込めて説明した。
先月の欧州遠征ではイタリアやノルウェーなどの強豪を相手に1分け1敗。状況判断で遅れをとったり、球際で負ける場面もみられた。
今回の長崎合宿ではそうした状況判断の部分やデュエルなど細部にこだわっていきたいという。
「勝ちにこだわるということは両サイドのペナルティエリア(PA)での仕事をしっかりしなければならない。PAでのタフさが求められるので、時にはずる賢さも勝利には欠かせない。それによって相手がよりミスをしたり、相手にスペースを与えなかったり、そういった必要なことをしっかりとやる」
さらに、ニールセン監督はこう続けた。
「基本的には選手はゲームコンセプトに関してはしっかりと理解していると思います。何が勝利のために必要かをしっかり理解しているので、あとは詳細を詰めていくところ。メンタル面の方をしっかりとやっていきたいなって思ってます。
今回カナダという素晴らしい対戦相手を得ることができますので、そこでどういうふうにやれば勝てるのか、トレーニングの時間をしっかり取れるということなので、しっかり取って、何が必要かをやって、アジアカップに向けてしっかりとした準備をしていきたいと思います」
ニールセン監督は昨年末になでしこジャパン史上初の外国人監督として就任。
今年2月のシービリーブスカップで優勝を飾り、幸先よくスタートを切ったが、それ以降はブラジルやスペインなどの強豪国に敗戦。国内組を中心に臨んだE-1選手権での1勝のみにとどまっている。
それだけに選手には細部にこだわるだけでなく、勝利にこだわることも要求した。
「今回の合宿がアジアカップに向けてのラストのリハーサルになるということで、勝ちには何でもできることはやるっていう覚悟が必要かなと思います。
いかに美しいプレーであったり、ゲームコンセプトを理解していて、良い選手だったとしても、勝ちにこだわらないと勝ちは手につかめないかなと思う。勝ちにこだわる姿勢をより見せてもらいたいなと思います」
なでしこジャパンは来年3月に行われるFIFA女子ワールドカップ ブラジル2027への出場権がかかる重要な大会、AFC女子アジアカップオーストラリア2026に向けて良い弾みをつけられるだろうか。
(取材・文:竹中愛美)
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