
解任ギリギリ? 結果が出せていない欧州クラブの監督たち【写真:Getty Images】
欧州各国リーグで2025/26シーズンが開幕してからおよそ4ヶ月あまりが経過した。チームを立て直すキッカケとなる冬の移籍市場の開幕が迫る中で、成績が伴っていないクラブでは監督の解任が続々と進んでいる。今回は、思うような結果が出ず苦しみ、解任の噂が出ている監督を紹介する。(成績は12月4日現在)[1/5ページ]
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アルネ・スロット(リヴァプール)

リヴァプールを率いるアルネ・スロット監督【写真:Getty Images】
生年月日:1978年9月17日
今季リーグ戦成績:14試合7勝1分6敗(8位)
昨シーズンにプレミアリーグで独走優勝を飾ったリヴァプールに不穏な空気が流れている。
今夏の移籍市場ではクラブ史上最大規模の大型補強を行い、アレクサンデル・イサクやフロリアン・ヴィルツ、ウーゴ・エキティケら新進気鋭の実力者を多数獲得した。
その一方でトレント・アレクサンダー=アーノルドやルイス・ディアスを筆頭に、ユルゲン・クロップ前政権から絶対的な存在だった選手も放出。大きな戦力の入れ替えを図った。
選手の入れ替わりが激しいフェイエノールトで指揮していた経験があるスロット監督には、既存戦力と新戦力を良いバランスで嚙合わせることが求められていたが、現状はできているとは言い難いだろう。
リーグ開幕から7連勝とシーズン序盤こそ結果を残したが、直近の公式戦14試合で4勝1分9敗と大きく負け越し。
攻守のバランスを失った上に、最終ラインの選手層の薄さがディフェンスの不安の原因となっている。
この状況でスロット監督はエースのモハメド・サラーをベンチに置くことでバランスの再構築を図っており、プレミアリーグ第13節ウェストハム戦では狙い通りの形から勝利を収めた。
しかし、続くサンダーランド戦ではホームで先制される難しい試合を余儀なくされ、結果・内容ともに安定感に欠けている。
冬のマーケットで、選手層の薄いCBや左WG、アンカーなどを補強すれば立て直す可能性もゼロではないが、オランダ人指揮官に猶予はあまり残されていないはずだ。
これだけ大型補強を行ったのであれば来季のUEFAチャンピオンズリーグ(CL)出場権獲得は、財務規定を遵守するためには必須。
このまま大きく変わることがないのであれば、優勝監督であるにも関わらずスロット監督のクビは怪しいかもしれない。