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J2 21時間前

「僕がクリアしていたら…」河野貴志が受けたJ1の洗礼。今、ジェフユナイテッド千葉に問われていること「僕たちならもっとやれる」【コラム】

シリーズ:コラム text by 石田達也 photo by Getty Images,Editor


ジェフユナイテッド千葉の河野貴志【写真:Getty Images】



 明治安田J1百年構想リーグ第1節が7日に行われ、ジェフユナイテッド千葉は浦和レッズと対戦し、0-2で敗れた。17年ぶりに復帰したJ1の舞台で、河野貴志が突きつけられたのは残酷な現実だった。開始早々の失点に直結した、ほんの一瞬の判断。その痛みを伴う経験を、背番号28は成長の矢印として自らに向け続ける。(取材・文:石田達也)[1/2ページ]
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「あんなことをしていたら…」

ジェフユナイテッド千葉、河野貴志
失点に繋がるミスを犯したジェフユナイテッド千葉の河野貴志【写真:Getty Images】

 シーズン移行に伴う半年間の特別大会「明治安田J1百年構想リーグ」が幕を開けたーー

 ホーム・フクダ電子アリーナで開幕戦を迎え、浦和レッズと戦い0-2で敗戦。ジェフユナイテッド千葉にとって復帰したJ1で17年ぶりの白星はお預けとなった。

 小林慶行監督は「非常に悔しいです。レベルが高いチームとやるにあたって、やってはいけないミスをしてしまえばゲームは終わります。そういう意味では1失点目のところであるとか、あんなことをしていたらずっと勝てないだろうなと。

 それは選手たちと共有しました。カテゴリーの上、下だろうが、あのミスが起きるようなチームだったらこのステージで戦えない」と厳しい表情で試合を振り返った。



 千葉は試合の入りは良く、17歳でプロ初先発となったMF姫野誠がシュートを放っていくなど、流れを引き寄せたかに思えたのだが「やってはいけないミス」が出たのは4分のことだった。

 GK西川周作のロングフィードを[4-4-2]の右CB久保庭良太選手とFW肥田野蓮治が競り合い、ボールは千葉ゴール方向にこぼれる。

 左CBの河野貴志がスクリーンしながらカバーに回り、GK若原智哉が前に出て処理をしようとしたその瞬間、死角から飛び込んできたMF松尾佑介にかっさわられたところで若原がファールを与えPKに。それを松尾に決められ先制点を献上した。

 開始5分での失点。J1では一瞬の隙が命取りになることを改めて教えられた場面だった。

「一瞬の判断のところで僕が…」

ジェフユナイテッド千葉、河野貴志
ジェフユナイテッド千葉の河野貴志【写真:Getty Images】

 河野は「開幕をして『自分たちはやるしかない』と再確認して臨んだ試合で、1失点目のPKで相手に流れをもっていかれてしまった。入りは悪くなかったですし、前からというのは出せましたが、一瞬の判断のところで僕がクリアしていたらPKになっていない・・・そこが今日の勝敗を決めてしまったと感じています」と悔しさを滲ませた。

 この日は朝からぱらぱらと雪が降り続けたことでピッチコンディションの影響もあっただろう。

 白熱する戦いへの声援で周りの声が届かなかったことなど要因は重なったが、河野は「俺も智哉も止まってしまった。そこの予測や準備は足りなかった」と反省点を述べた。

 そして12分、松尾に右サイドを突破され、シュートはDF日高大が弾いたが、こぼれ球を肥田野に押し込まれ追加点を奪われる。



 相手の斜めのランニングでCBが引き出され、千葉のディフェンス陣もボックス内に人数はそろっていたのだが、カバーの質が足りなかった。

 浦和ペースで試合は進み、これ以上、傷口を広げると致命傷になりかねない千葉は踏ん張りを見せ3点目を許さなかった。

 30分にはMFマテウス・サヴィオの強烈なシュートを河野がヘディングでブロック。すると33分にも再び河野がチームを救う。

 裏に抜け出た松尾がキーパーの位置を見てループシュートを放つも瞬時にゴール前に戻り、大きくクリアをしピンチを逃れた。

「次は“絶対にナシ”にしないと…」

ジェフユナイテッド千葉、河野貴志
ジェフユナイテッド千葉の河野貴志【写真:Getty Images】

 「それがベースだと思うので、もっとチームを助けられるようにやっていきたいです」

 迎えた後半は千葉がペースを握る。

 まずは1点を目指すなか、51分にカルリーニョス・ジュニオがシュートを放ってコーナーキックを獲得。そのこぼれ球からDF髙橋壱晟がミドルシュートを打つがゴールポストに嫌われる。

 その後も千葉は果敢に攻めたが最後までゴールを奪うことはできず0-2のまま敗れた。



 河野は「1失点目に関しては、次は“絶対にナシ”にしないといけない。J2と違い(一瞬の隙を)突いてくるので、そこはいい勉強になった」と敗戦後の頭には反省の思いが浮かんでは消えた。

 そして「自分がもっとチームに姿勢を見せないといけない。コンパクトに保ち前に出て行くシーンを続けながら、もっとボールへの執念は出していきたいです」と意識を研ぎ澄ませ自らにリーダーシップとレベルアップを課す。

 ちょうど1週間前のプレシーズンマッチ“ちばぎんカップ”では柏レイソルに力の差を見せつけられ、よい場面もなく敗れていたが、指揮官は「ちょっとだけ、半歩だけ進んだかなというゲームだった」と光明を口にしたが、この先は目の前の1試合に対し総合力というスペックを上げていく作業が必要になる。

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