サッカークラブの持つ影響力は単一の尺度で測れるものではないが、複数の指標から見えてくるものがある。今回はJ1、J2、J3の全60クラブを対象に、成績、人気、育成、売上の4つの指標を抽出して数値を組み合わせてランキング形式にした。果たして、最も“力のある”Jクラブはどこなのだろうか。ランキングの41位から45位を紹介する。※見出しの括弧内の数字は、各項目の1位(最高位)を60ポイント、60位(最下位)を1ポイントとして降順で計算した合計値。[1/5ページ]
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45位:アスルクラロ沼津(73)
2025リーグ戦成績:20位(J3)
2025シーズンホームグロウン人数:8人(10位タイ)
2025リーグ戦ホームゲーム平均入場者数:3,417人(49位)
2024年度営業収益:約5億8,900万円(52位)
アスルクラロ沼津の2025年シーズンは、まさに「苦難」の連続だった。
就任3年目の中山雅史監督のもと、開幕戦こそ白星で飾ったものの、主力の流出や得点力不足に悩み低迷。クラブワーストの7連敗を喫し、9月14日に中山監督は成績不振で退任した。
後任の鈴木秀人体制でも立て直しは叶わず、JFLとの入れ替え戦でレイラック滋賀に敗北。J3創設期から守り続けたJリーグの地位を失い、JFL降格という非情な現実を突きつけられた。
パワーランキング45位という数字は、最下位という成績が本来の「クラブパワー」に見合わない不当な低さであることを物語っている。
最大の支えは驚異的な育成力だ。
サッカーU-18日本代表に名を連ねた中野遥翔を筆頭に、ホームグロウン選手数は10位タイの8名を誇る。
サッカー王国・静岡の土壌ならではの数値と言えるかもしれない。
経営面でも、2024年度の営業収益は約5億8,900万円(52位)と小規模ながら、人件費はJ3中位を維持できる予算を確保していた。
平均動員3,417人(49位)という数字を含め、本来であればJ3に留まるべきポテンシャルを有していたが、ピッチ上の結果がそれらを裏切る形となった。
1年前に降格したいわてグルージャ盛岡とY.S.C.C.横浜は、2025シーズンのJFLでそれぞれ9位、13位と苦しんでいた。
一度“沼”に飲まれてしまうと経営規模の縮小は避けられず、再昇格の道は険しさを増す可能性が高く、早期J3復帰を目指したい。

