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コラム 22時間前

ポープ・ウィリアムはなぜベルギーへ?自ら綴る自分らしさを体現することの難しさ「自己犠牲は知らない間に自分を蝕んでいく」【コラム】

シリーズ:コラム text by ポープ・ウィリアム photo by Getty Images
湘南ベルマーレ時代のポープ・ウィリアム
湘南ベルマーレ時代のポープ・ウィリアム【写真:Getty Images】



Jリーグ8クラブを渡り歩き、計13年間プレーしたポープ・ウィリアムは、今年2月にベルギーのK.ベールスホットV.A.へ期限付き移籍している。31歳のGKは、なぜ異国の地で新たな挑戦を始めたのか。現役サッカー選手であるポープ・ウィリアムが、自らの経験や感情を書き綴る。(文:ポープ・ウィリアム)[1/2ページ]
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ベルギー移籍は自分らしさとは何かを探す旅

 この度、フットボールチャンネルさんの企画で連載コラムを書かせていただくことになりました。

 良くも悪くも様々な経験をしてきたこれまでの人生の中で、僕自身学ぶことが沢山ありました。僕は人生を経験から学ぶ旅だと捉えています。どんなことでも経験したことに価値があると思っていますし、それが嬉しいこと、楽しいこと、悲しいこと、辛いこと、悔しいこと、どんな経験だったとしてもです。

 そこで芽生えた感情と経験を通して得た学びを糧に自分の人生を進めていくからです。

 必ずしも人が経験することは良いことばかりではないし、かといって悪いことだけでもない。人生には喜怒哀楽が溢れていて自分自身が物事をどう捉えるのかで人生の豊かさは大きく変化します。自分の人生の主導権は常に自分の内側にあると僕は考えます。


 自分らしさとは何か。

 今回のベルギーへの移籍は自分らしさとは何かを探す旅だと位置付けています。この連載を通じて、皆さんと一緒に自分らしさとは何かを探すことが出来たら素敵だなと思います。

 ベルギーという新たな場所で日本とは違った文化に触れ、経験や学びを通して新たな価値観を知れることが今の僕の楽しみです。

日本にいながら自分らしさを体現することは難しい

 日本にいながら自分らしさを体現することの難しさを、僕は痛いほど理解をしているつもりです。特に僕がいるスポーツの世界より遥かに難しいと思われる社会の中で自分らしさを失わずに生活をすることは簡単ではありません。

 時に自分勝手に立ち振る舞いたくなる瞬間でも常にお互いが監視されているような感覚を抱き、自分の感情をコントロールし、場の空気を読み、場を尊重することが美徳とされてきた教育の中で僕達は育ってきました。

 もちろんその教育によって、海外の人達からは考えられないくらい日本は清潔で治安が良い国であると度々称賛されています。ベルギーに来てからも日本に対してネガティブな反応を一度もされたことはありません。常に他国からリスペクトされる国であることは間違いありません。



 ただ、日本の社会の中で生きる為に律することで、心のどこかで無意識に自己を犠牲にしている瞬間が多いのではないかと僕は考えています。

 自己犠牲は知らない間に習慣化され、自分を蝕んでいきます。

 日本で自殺がかなり多いことは現実なのです。この現実を僕ら大人が本気で受け止めて、改善していかなければならないのです。

メンタルが強いとか弱いとかそんなシンプルなものでは無い

 当たり障りの無い楽しい部分だけの文章を皆さんに届けることもできますが、僕はそんなことに意義を感じることはできないし、それなら書き手は僕じゃなくていいと思っています。

 僕自身が様々な経験をしたからこそ多くの学びや気付きがあり、それをこの機会に自分の言葉として届けることが今の自分にできることだと思います。賛否はあると思いますが、自分らしく言葉に想いを乗せていこうと思います。

 人は必ず自分が経験した出来事から自分の内側を作り上げていきます。それは自分の記憶では曖昧になっている幼少期からの積み重ねで、世界を自分の見たいように観る自分専用の心のメガネとなります。



 心のメガネ次第では同じ出来事を経験してもポジティブに捉える人もいればネガティブに捉える人もいます。決してそれはメンタルが強いとか弱いとかそんな浅はかでシンプルなものでは無くて、その人が生きてきた心のメガネによって無意識に識別される仕組みができています。

 無意識に作り上げられたからこそコントロールはできないに等しい。一度作り上げられた心のメガネは決して簡単には作り替えられないのです。1番大事なのは自分の心のメガネがなぜそのように物事を捉えたのかを知ることなんだと思います。

 僕の経験から推測すると問題の本質は思考の仕方では無く、無意識の内に作り上げられた心のメガネにあると分析しています。

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