スコットランド代表戦に臨んだサッカー日本代表【写真:田中伸弥】
サッカー日本代表は29日、国際親善試合でスコットランド代表と対戦し、1-0で勝利を収めた。この試合では、控え組の選手を中心にスタメンに起用しながらも、内容と結果の両面で一定の手応えを掴んだ一戦となった。
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層の厚さを示したサッカー日本代表
1日にイングランド代表との一戦を控えるサッカー日本代表にとって、スコットランド代表との試合は単なる強化試合ではなかった。
世界屈指の強豪との決戦を見据え、いかにしてチーム全体の底上げを図るか。その明確な意図のもと、森保一監督は“ターンオーバー”とも言える大胆な采配を振るった。
スターティングメンバーには、いわゆる主力組ではなく、代表経験の浅い選手たちが名を連ねた。
1トップには代表通算3試合目の後藤啓介、2シャドーには佐野航大と鈴木唯人と、フレッシュな顔ぶれが並んだ。指揮官が試合後に“即席”と表現した通り、連係面での成熟度に課題があるのは織り込み済みだった。
実際、立ち上がりは細かなミスも散見され、守備のズレからあわや先制点を献上しかねない場面もあった。
それでもゴールを割らせなかったのは、最後尾に構えた鈴木彩艶の存在が大きい。ビッグセーブでチームを救い、流れを引き戻したそのプレーは、試合の空気を一変させる決定的な仕事だった。
このプレーを契機に、チームは徐々に落ち着きを取り戻したように映る。
最終ラインでは、約1年ぶりの代表復帰となった伊藤洋輝が攻守両面で存在感を発揮。瀬古歩夢、渡辺剛と形成した3バックは、フィジカルに優れるスコットランドの攻撃陣に対して自由を与えず、粘り強く対応した。
また、前線では後藤がファーストディフェンダーとして機能。前線からの積極的なプレスで相手のビルドアップを制限し、守備のスイッチ役として存在感を示した。
得点という結果こそ伴わなかったものの、その献身性はチームに新たなオプションをもたらしたと言える。
これまで複数の新戦力を同時起用した試合では、連係不足や個々のタスクの曖昧さから、主力組との差が浮き彫りになるケースも少なくなかった。
しかし今回は、アウェイという難しい環境の中でも前半をスコアレスで乗り切ることに成功。これは単なる耐えではなく、チームとしての組織力と個の質の向上を示す内容だった。
そして前半を持ち堪えたことが、後半の展開に大きく影響。主力組の投入によって一気に攻撃のギアを引き上げ、試合を動かすことに成功した。
ゲームプランとしても理想的な流れであり、テストの色合いが強い一戦を結果に結びつけた点は、この試合の最大の収穫とも言えるだろう。
ワールドカップ(W杯)開幕を約2ヶ月後に控える中、この一戦が持つ意味は小さくない。控え組が確かな手応えと成功体験を得たことで、チーム内の競争はさらに活性化するはずだ。
今の日本代表は、もはや主力と控えという明確な線引きが存在しない段階に来ているのかもしれない。
多くの選手がヨーロッパ主要リーグで経験を積み、個々の能力を引き上げている。その積み重ねが、「誰が出ても一定のクオリティを保てる」という強みへと変わりつつある。
イングランド代表戦は、その真価が問われる試金石となる。
層の厚さが本物かどうか、このテストマッチで得た確信をアウェイの地で証明できるかが注目される。
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