なでしこジャパンの新監督に就任した狩野倫久監督【写真:編集部】
日本サッカー協会(JFA)は5月18日、なでしこジャパン(日本女子代表)の新指揮官に就任した狩野倫久監督の就任会見を都内で行った。狩野監督は「最大の目標は2027年のブラジルワールドカップ優勝。すなわち世界一奪還です。アグレッシブで躍動感のあるフットボールでチャレンジしていきます」と意気込みを語った。
監督選考において重要視したこととは
前任のニルス・ニールセン監督は初の外国人監督として招聘され、2025年2月のシービリーブスカップから指揮を執り、アメリカ遠征で3連勝。
3月のAFC女子アジアカップ オーストラリア2026では、決勝で開催国を破り、なでしこジャパンを2大会ぶり3度目のアジア制覇に導いた。
アジア杯優勝を成し遂げた指揮官だったが、4月2日、JFAと契約を更新せず、異例の退任となった。
その後のアメリカ遠征では暫定として、狩野倫久ヘッドコーチが監督を務め、後任は決まっていなかったが、昇格という形で正式に監督に就任することとなった。
会見に同席した今泉守正女子委員長は監督の選考において、「国際経験、戦術の浸透力・コーチ力、チームマネジメント、女子サッカーへの理解、一番大切になる、日本の選手の特性を活かしながら世界で勝つための明確なプランの5つを重視した」と決め手を明かした。
狩野監督はこれまで育成年代の代表監督として、各世代別の W杯を戦ってきており、2024年にはU-20女子日本代表を率いてU-20女子W杯コロンビア大会で準優勝に導いている。
ニールセン前監督政権下ではヘッドコーチを務めるなど、現在のなでしこジャパンについても熟知している人物だ。およそ1年後に迫った大舞台まで活動回数が限られる中、複数の候補から適任と判断された。
会見で狩野監督はこれまでのニールセン監督のサッカーから「何かコンセプトが180度変わるとか、いきなり守備的になるとか、そういうことではない」としたうえで、日本人の特性である緻密な勤勉性やそれを活かした戦術理解度の高さ、思考力を活かして、躍動感のあるアグレッシブなフットボールを展開したいと話した。
ニールセン監督のもとで培ったことも活かしていく思いだ。
「ニルス・ニールセン監督が選手に前向きに明るく、勇気をもたらすようなメンタル的なアプローチやサポートを、選手たちが前向きにチャレンジする姿を目の前で見てきましたので、自分自身もそこから学ぶことがありました。それによってチーム力がしっかりと向上したところを見てきたので、そこは参考にして、取り入れて継続していきたい」
これまでのW杯や五輪など、国際舞台でのなでしこジャパンの戦いを踏まえたうえで、どのように勝ち上がっていくのか。狩野監督は自身の考えを述べた。
「自分たちが攻守ともに主導権を取る必要がある。アグレッシブに躍動感のあるところ、なおかつプレッシングをかけていく。自分たちが強度を上げて、相手のインテンシティーに対応していく。と同時に我々が主導権を持って、ボールを前進していく。
相手にインテンシティーを出させないことが非常に重要になる。つまりは自分たちが主導権を持って、ボールを展開していくことが勝ち上がる中で重要なキーになっていくと思います」
狩野新体制で臨む初陣は6月6日の南アフリカ女子代表戦だ。およそ1年後に迫ったW杯に向けて、これまでの積み上げをどのように活かしていくのか、注目が集まる。
(取材・文:竹中愛美)
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