FIFAワールドカップ2026(北中米W杯)が19日、スペインの優勝で幕を閉じた。史上初の48チーム制、104試合という過去最大規模で開催された大会について、米経済メディア『CNBC』は「FIFAが最大の勝者になる」と分析している。
北中米W杯の本当の勝者はFIFA
スペインは延長戦の末にアルゼンチンを1-0で破り、2度目のW杯制覇を達成。フェラン・トーレスが決勝ゴールを決めた一方、試合ではアルゼンチン代表MFエンソ・フェルナンデスが2枚目のイエローカードで退場となった。
今大会は、これまでの32チーム制から48チーム制へと拡大。試合数も前回大会の64試合から104試合へ増加し、大会期間も4週間から6週間に延びた。
これにより、FIFAは放映権者に販売できるコンテンツ、販売可能なチケット、スポンサーや広告主に提供できる商業機会を大幅に増やした。
『CNBC』によれば、FIFAは2026年大会で90億ドル(約1兆4580億円)を超える収益を見込んでいるという。FIFA自身の試算に基づくもので、史上最も収益性の高いスポーツイベントになるとされている。
大会規模の拡大を推し進めてきたのが、FIFAのジャンニ・インファンティーノ会長だ。同メディアは、インファンティーノ氏がFIFAの商業化をこれまでにない規模で加速させていると分析している。
一方で、チケット価格をめぐっては批判も起きた。価格は60ドル(約9720円)から1万ドル(約162万円)超まで幅広く、TicketDataによれば中央値は900ドル(約14万5800円)を超えたという。
それでも観客需要は強く、Football Benchmarkによれば、グループステージのスタジアム稼働率は99%に達した。
大会の成功を受け、インファンティーノ会長は2030年大会での64チーム制にも言及している。実現すれば、出場国は全世界のFIFA加盟国の約3分の1に達することになる。
また、FIFAは2027年から2030年にかけて、211の加盟協会に対して27億ドル(約4374億円)の発展支援を行う「FIFA Forward 4.0」を計画している。
リバプール大学のキアラン・マグワイア准教授は、FIFAが小国にも多額の資金を提供していると指摘する一方、「インファンティーノ体制のFIFAは小国に多くの資金を与え、その国々が彼の再選に投票する」との見方も示している。
さらに、2030年大会はより大規模になる可能性がある。FIFAは同大会に60億ドル(約9720億円)の予算を確保しているという。W杯100周年を記念する大会となるため、放送局にとって「さらに魅力的なイベント」になることも期待されている。
史上初の48チーム制で開催された2026年W杯。スペインが世界王者に輝く一方、史上最大規模の大会を最も大きなビジネスへと変えたFIFAもまた、約1兆4580億円という巨額の収益を手にする見通しとなっている。
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