ブラジル

前回大会は自国開催となったものの、準決勝でドイツに1-7と歴史的な敗北を喫し、3位決定戦でもオランダに敗れるなど後味の悪いワールドカップとなってしまった。今大会ではその屈辱を拭いきるための“優勝”が第一目標となるだろう。もちろん、グループリーグ首位通過は必須となってくる。南米予選では他をも寄せ付けぬ圧倒的な強さをみせ、代表メンバーも所属クラブで好調を維持している者が多い。2002年以来の栄冠へ、王国ブラジルはロシアの地で4年前の忘れ物を取りに行く。

注目の選手

	ネイマール前回大会もセレソンのエースとしてワールドカップに出場し、5試合出場で4得点を記録した。しかし、準々決勝の対コロンビア戦で背中に強烈なタックルを食らい、エースは一足早く大会を去ることになってしまう。ネイマールを失ったブラジルはその後ドイツ、オランダに敗れ4位で大会を終えた。それから4年、セレソンのエースは再び大舞台へ臨む。華麗なテクニックとバリエーション豊富なフェイントは今も健在であり、何より4年前の悔しさがネイマールをさらに熱くさせている。やはりブラジルが優勝を目指すには、この男の活躍は不可欠だ。
	ガブリエル・ジェズス今季、マンチェスター・シティでブレイクを果たした注目の若手ストライカー。優れた得点感覚と、ブラジル人特有のダンスを踊るような華麗な足技を武器にゴールを量産できる選手である。層が厚いブラジル代表においても絶対的な存在になりつつあり、今大会での更なる飛躍も大いに期待されている。
	フェリペ・コウチーニョドリブルを得意とするセレソン屈指のアタッカー。今冬バルセロナに加入した際の移籍金はなんと1億6000万ユーロ（約216億円）までに上っており、世界からも大きな注目を集める選手の1人である。キックの精度にも優れ、ブラジルには数少ないセットプレーのキッカーも務めることができる。ネイマールらと共に強力な攻撃陣を牽引する存在だ。

出場国の情報

過去成績	30年　グループリーグ敗退 34年　1回戦 38年　3位 50年　準優勝 54年　ベスト8 58年　優勝 62年　優勝 66年　グループリーグ敗退 70年　優勝 74年　4位 78年　3位 82年　グループリーグ敗退 86年　ベスト8 90年　ベスト16 94年　優勝 98年　準優勝 02年　優勝 06年　ベスト8 10年　ベスト8 14年　ベスト4
人口	約2億784万人
首都	ブラジリア
公用語	ポルトガル語
面積	851.2万k㎡
1人あたりGDP	9,894ドル（世界68位）
通貨	レアル

監督紹介

チッチ

1961年5月25日生まれブラジル出身。グレミオやパルメイラスといったブラジルの名門、UAEのクラブも率いた実績を持つ。特にコリンチャンスを指揮した2012年には、FIFAクラブワールドカップでチェルシーを下し、世界一に輝くなどの成績を収めている。そして2016年よりブラジル代表の監督に就任。南米予選で12勝2分け1敗と圧倒的な強さをみせつけ、世界最速でロシア行きの切符をもたらした。ネイマールが「チッチがセレソンを変えてくれた」と話すように、選手からの信頼も厚い。

選手一覧

GK	アリソン ALISSON	ローマ
GK	カッシオ CASSIO	コリンチャンス
GK	エデルソン EDERSON	マンチェスター・シティ
DF	ダニーロ DANILO	マンチェスター・シティ
DF	ペドロ・ジェロメウ PEDRO GEROMEL	グレミオ
DF	フィリペ・ルイス FILIPE LUIS	アトレティコ・マドリー
DF	マルセロ MARCELO	レアル・マドリー
DF	マルキーニョス MARQUINHOS	パリ・サンジェルマン
DF	ミランダ MIRANDA	インテル
DF	ファグネル FAGNER	コリンチャンス
DF	チアゴ・シウバ THIAGO SILVA	パリ・サンジェルマン
MF	カゼミーロ CASEMIRO	レアル・マドリー
MF	フェルナンジーニョ FERNANDINHO	マンチェスター・シティ
MF	フレッジ FRED	シャフタール・ドネツク
MF	パウリーニョ PAULINHO	バルセロナ
MF	フィリペ・コウチーニョ PHILIPPE COUTINHO	バルセロナ
MF	レナト・アウグスト RENATO AUGUSTO	北京国安
MF	ウィリアン WILLIAN	チェルシー
FW	ドグラス・コスタ DOUGLAS COSTA	ユベントス
FW	ロベルト・フィルミーノ ROBERTO FIRMINO	リバプール
FW	ガブリエル・ジェズス GABRIEL JESUS	マンチェスター・シティ
FW	ネイマール NEYMAR	パリ・サンジェルマン
FW	タイソン TAISON	シャフタール・ドネツク