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2013シーズンのJリーグを占う。各クラブの戦力補強診断 ~横浜F・マリノス編~

2013年01月31日(木)12時04分配信

text by 藤井雅彦 photo Kenzaburo Matsuoka
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唯一の誤算となった、小野裕二の移籍


横浜F・マリノス・2013シーズン 予想フォーメーション

 ほかでは金井貢史がサガン鳥栖、松本怜が大分トリニータ、松本翔はJ2の愛媛FCへそれぞれ期限付き移籍し、武者修行する。こういった施策について下條佳明チーム統括本部長は「アカデミー出身選手と期限付き移籍の有効活用」を強化方針の一端として掲げており、前出3選手は試合に出ることで腕を磨き、来年以降は横浜FMに貢献することを期待されている。

 こういった準・主力級が次々とチームを離れる一方で、昨シーズンの主力はこぞって残留。特に10月に柏から完全移籍のオファーが届いていた栗原は「オレは出たいと言ったことは一度もない」とマリノス愛を主張し、早々に契約延長を決めた。主力クラスで契約が切れる選手は栗原のみで、単年契約で加入したマルキーニョス、ドゥトラの両外国籍選手との契約延長もスムーズに決まった。

 ただし唯一の誤算が新体制発表会を終えたのちに起きる。1月16日、ベルギー1部のスタンダール・リエージュから小野裕二獲得の正式オファーが届いたのである。ほとんど“寝耳に水”に近い状態に樋口監督は「いつか移籍して然るべき選手だと思っていたけど、まさか1月中旬に移籍するとは」と驚きを隠せない。ユースからトップチーム昇格時に5年契約を結んでいた小野だが、リエージュは設定していた違約金2億円のほぼ満額となる150万ユーロ(約1億8千万円)を用意。クラブは苦渋の決断をせざるをえなかった。

 小野の移籍が及ぼす影響は計り知れない。たしかにスタメン候補ではないが、“12番目”なのは昨シーズンの起用法を見ればお分かりいただけるだろう。マルキーニョスが負傷離脱を余儀なくされた際、樋口監督は迷わず小野を1トップで起用した。齋藤学がロンドン五輪に招集されたときは守備もこなせる小野が左MFの穴を埋めた。2トップはもちろん、1トップや2列目もこなせる万能型アタッカーだけにあまりにも痛い移籍となた。

 というのも補強に動こうにも動けない事情が複数ある。まず1月中旬ではあまりにも出足が遅く、人材が残っていない。小野の移籍が想定外であったことはアジア枠を含めて外国籍選手枠も埋まっていることからも明らか。シーズンを戦う上での最大の誤算になりかねない放出になってしまった。

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