ゼロックス杯の結果を分けた、広島と柏の仕上がりの差

23日、第20回目を迎えたゼロックス・スーパーカップが行われた。試合は昨年のリーグ王者・サンフレッチェ広島が主導権を握る展開となり、1-0で勝利した。試合を通して見えた、両チームの仕上がりの差は?

2013年02月24日(Sun)14時36分配信

text by 編集部 photo Kazuhito Yamada, Kenzaburo Matsuoka
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広島が主導権を握る要因となった青山の存在

 記念すべき第20回目の開催となったゼロックス・スーパーカップは、昨年のJリーグ王者・サンフレッチェ広島と天皇杯を制した柏レイソルが顔を合わせた。試合は前半に佐藤寿人の挙げたゴールを守り切り、広島が2008年以来となる2度目の優勝を果たした。

 ゼロックス・スーパーカップは毎年リーグ戦開幕の1週間前に行われる大会で、その年の戦いを占う前哨戦となっている。ただ日程的に天皇杯王者は元日まで戦いを続けているため、コンディショニングに厳しい面があるのも事実。広島は昨年末、CWCに出場し12月12日でシーズンを終えているが、柏は元日まで戦っているため、両者の仕上がりに差が出てくるのは当然とも言える。

 また、広島は昨年優勝したチームをベースにほぼ選手構成が変わらないチーム作りを進めているのに対し、柏は鈴木大輔、クレオ、キム・チャンスといった新戦力が加わっており、なおかつキャンプから試している3バックを導入するなどシステムの変更にも手を付けている。この試合の時点でチームの完成度には大きな差が見られたが、それを踏まえて両チームの戦いを振り返ってみる。


安定感のあるプレーを見せた青山【写真:山田一仁】

 試合全体の流れを見ると、ほぼ広島が主導権を握る展開となった。その大きな要因となったのは、ボランチの青山敏弘の存在だ。広島は相手ボールのときには3-6-1、マイボールになると4-1-5とも4-3-3とも言える布陣に変化するシステムを採用しており、攻守両面でボランチの青山に掛かる負担は大きい。特に攻撃時には中盤のアンカーとして広大なスペースをケアしながら、ディフェンスラインとアタッカーを繋ぐ重要なリンクマンの役割を担う。

 青山は、それほどフィジカル的に秀でた選手ではなく、中盤の選手としてはスピードがある訳ではない。ただ、そんな彼を支えているのは、極めて優れた状況判断にある。ボールを受けるときにどの方向へトラップするか、ボールを落とすのか自分で持つのか、一つ一つの判断にほとんど間違いがなく、常に最適な選択を継続していくことができる。

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