ザック・ジャパンにとって高すぎる授業料。痛恨の2失点目はなぜ起きたのか?

2013年03月28日(木)8時14分配信

text by 河治良幸 photo Kenzaburo Matsuoka
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痛恨の2失点目。酒井が振り返るピンチのきっかけ

ザック・ジャパンにとって高すぎる授業料。痛恨の2失点目はなぜ起きたのか?
酒井高徳【写真:松岡健三郎】

 突き詰めれば遠藤のPK失敗や前半に多くのチャンスを逃したことが結果に大きく響いたが、内容的にもいくつかの問題点が露呈された試合だった。その1つが2失点目を招いたリスク管理の欠如だ。

「はじまったのは自分のところでボールを取られてから」と語る酒井高が左サイドでドリブルを仕掛けたところで、ハサンにボールを引っかけられた。そこからこぼれたボールに今野が詰め、酒井高が素早いリカバリーでチェックしたが、ハサンは倒れながらも左足で前に蹴り出す。流れながら受けたハイルは内側から寄せてきた吉田を縦に振りきり、内に切れ込みながら左足のキックで川島の足下を破ったのだ。

 酒井高は強引に縦に仕掛けた理由を「ボールを回してから、近くに人がいすぎたのもあったので、ドリブルで外したかった。ピッチ状態もあってなるべくボールを下げない様にというチームの簡単な決まりごとはあって、あんまり後ろという選択肢を持たずに前に行こうとした結果」とネガティブに捉えてはいない。

「取られない様に持ち運ばなきゃいけないし、その辺の自分の未熟さ」と酒井高が振り返るボールロストはさておき、より問題視するべきはボールを奪われてからだ。危険な状況でありながら、酒井高は後ろからのチャージを選択。

 相手を倒すまではいったものの、粘り強くボールを蹴りだされてしまった。そして手前から詰めた今野も縦を切ってステイするのではなく、直接ボールにアプローチしてインターセプトを狙いに行ったことが裏目に出た。

「あれでリスクが上がってしまったし、あそこで俺が我慢してバックステップを踏んでスペースを空けなければ、たぶん(吉田と)2対1の状況を作れていた」と今野。確かに相手が倒れながらボールを蹴り出すシチュエーションは予測しにくいが、味方のサイドバックがボールをロストした直後の対応として、軽率すぎたことは確かだ。

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