覚醒した天才・柿谷曜一朗。“セレッソの8番”が背負うエースとしての使命

2013年04月12日(Fri)11時11分配信

text by 小田尚史 photo Kenzaburo Matsuoka
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セレッソにタイトルをもたらす使命感

 最後の“体”については、シンプルに、“大きく、強く”なった。徳島での2年半、そしてC大阪復帰後を含めた筋トレの成果の現れだ。身長と体重に関しては、次のようなエピソードもある。C大阪に復帰した昨季、チームの公式プロフィールに記されていた身長と体重は、徳島に移籍する前の2009年と同じ173センチ、62キロだった。

 実はこの数字はユースから昇格してきた当時のモノだったそうだが、この数字を見つけた柿谷は、チームの広報に対して、「俺、身長もっと伸びているで」と悪戯っぽく笑っていた。今季、同プロフィールに記されている数字は177センチ、68キロ。見た目にも、彼の体が“ごつくなった”ことは明白で、スピードはそのままに屈強なCBにも負けない体を手に入れつつある。

 試合の行方を左右する貴重な得点が多く、守備も献身的。一つ一つのプレーにケチの付け所はない柿谷だが、その中で課題を挙げるとすれば、“90分トータルでの、あらゆるプレーの精度向上”だろうか。

 前述のFC東京戦後の記者会見でも、柿谷について問われたレヴィー・クルピ監督は、「今日のゲームも含め、今シーズンの彼のパフォーマンスは非常に良い。数字も良いものを残している」と認めつつ、「本人も意識していると思うが、もっといいプレーができるし、もっといい数字を残せる。本人が今思っている以上により強い意識を持てば、もっとゴールという結果に繋がる。そして、そのゴールが日本代表への道を切り開いていく」と注文を付けていた。

 今後については、クルピ監督が語るように、“日本代表”は必然的に浮かび上がる。ただし、彼がどこまで意識しているかは定かではない。

 このままのペースでリーグ戦で得点を重ねて行けば、国内組で挑むとされている7月の東アジア選手権での初召集の期待も高まるが、本人に直接そのことを問うと「(今のセレッソで代表に選ばれるとしたら)螢(山口)でしょ。(自分は)同じ時期にマンUとの試合がある。そっちに向けて頑張りますよ(笑)」とはぐらかされた。

 フル代表への思いは当然あるが、今の柿谷は“セレッソ一筋”。C大阪にタイトルをもたらす使命感にかられていることが、日々ヒシヒシと伝わってくるのである。

【了】

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