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ファーガソン「決断は去年のクリスマス」 退任発表までの苦悩とマンUでの幸福な26年間

text by 斎藤史隆 photo by Kazhito Yamada / Kaz Photography

ルーニー移籍の決断を下すのは新監督

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ファーガソン監督【写真:Kazhito Yamada / Kaz Photography】

 当然ながら来季から指揮を執るモイズに言及することも忘れなかった。

「苦しい時があってもクラブや関係者、選手は私を支えてくれた。君たちの仕事は新しい監督を支えることだ。それは大切なことだ」

 試合後のインタビューでは退任を決断した経緯についても明らかにした。

「退任は去年のクリスマスに決めた。妻の姉妹が亡くなり、状況が変わった。それに勝者として去りたかった。公表できないのは辛いことでもあった。息子に決断を言ったのも3月だった」

 しかし、全てが華々しい話だったわけではない。この日の試合でベンチ入りしなかったルーニーについて、ファーガソン監督は2010年秋に続く、2度目の移籍志願をしていることを公式に認めた上で続けた。

「要求は拒否した。(残留するかどうかは)もはや私が決めることではない」

 つまり、決断を下すのはあくまでもモイズ監督。新指揮官は正式には7月から6年契約が始まるとはいえ、その前にルーニーの去就という大きな判断を迫られることになりそうだ。

 しかし、全ては来季以降のこと。19日にはウェストブロミッジとリーグ最終戦で対戦する。マンチェスター・ユナイテッドを率いて1500試合目の節目の一戦はファーガソン監督にとって正真正銘の最後の試合。そしてその名前は正式に歴史に刻まれることになる。

【了】

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