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日本代表 11年前

なぜ今、3-4-3なのか?【ブラジルまでの果てなき航路】

text by 河治良幸 photo by Kenzaburo Matsuoka

長期の強化期間で試したいこと

 同時に、来年のブラジルW杯まで残り1年となり、11年のアジアカップ以来、久々に長期間、代表選手たちを手元に置いて強化できる期間のスタートでもある。

「今回みたいな長い期間、1年前もそうでしたけど、そういう長い期間でいろんなことを試したいっていう監督の意図がある」とキャプテンの長谷部。チームとしてもここからの1カ月間がどれだけ貴重かを共有している様に感じられる。

 3-4-3の分析、そして本大会まで残り1年と迫った状況で導入して行くことの是非は、このシリーズの中で改めてまとめる機会を持ちたいが、ブルガリア戦ではコンディションをチェックしながら、チームの試合感覚を取り戻すこと。

 1カ月先のコンフェデレーションズカップでグループリーグを突破すれば、ひと月を超えるシリーズにおける最初の試合として、戦術的なオプションや可能性をチェックすることが主な目的となる。

 ただし、最初のザッケローニ監督の言葉からも読み取れる様に、3-4-3をテストする時間をどれだけ持てるかどうかも結局、選手たちがそれに値するコンディションを示せるかどうかで変わってくるのではないか。

 過去に何度か試合でもテストされた3-4-3だが、前半45分に限定された。ただ、今回はオーストラリア戦を控えていることもあり、これまでと逆になることも考えられる。

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