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【独占インタビュー】元鹿島監督オリベイラ「私なら今野はボランチに、DFには闘莉王を使う」

鹿島アントラーズ時代にはリーグ三連覇を経験し、日本代表監督候補にもなったオリベイラ。現在はブラジルの名門ボタフォゴで指揮を執る。日本とブラジル、両国に精通するオリベイラは近年の日本代表をどう見ているのか? コンフェデの展望と合わせて分析してもらった。

text by 沢田啓明 photo by Kenzaburo Matsuoka

大事なのは激しく当たること

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オズワルド・オリベイラ氏【写真:松岡健三郎】

――日本代表やJリーグの最近の動向はフォローしていますか?

「ああ、もちろんだ。W杯のアジア最終予選はブラジルでも生中継されるから、最近の日本代表の公式戦は全部見ている。Jリーグにも、いつも関心を払っている。いずれまた日本で仕事をしたいと思っているしね(笑)」

――ご存知のように、日本代表は6月15日に開幕するコンフェデレーションズカップでいきなりセレソンと対戦します。W杯に備えて全面改修されたばかりのナショナル・スタジアム(首都ブラジリア)での試合でもあり、超満員の地元観衆7万人が絶叫する異様な雰囲気の中での試合となりそうです。

「このような重要な国際大会の開幕戦で開催国と対戦するのは、世界中のどのチームにとっても容易なことではない。ブラジルにとって『14年W杯優勝への道』の第一歩となるべき試合だから、興奮と熱狂が渦巻く中で行なわれることになるだろう。

 日本選手は、まずは落ち着いて試合に臨む必要がある。現在の日本代表には外国のクラブでプレーする選手が多く、ビッグゲームの経験が豊富で、少々のことには動じないはずだ。しかし、そのような選手にとっても、過去のどの試合とも異なる緊張を味わうことになるだろう。

 ただ、このような試合を経験しておくことは、来年のW杯に向けて絶好のシミュレーションとなる。これらのことを良く理解したうえで、自分たちの力をしっかり発揮してもらいたい」

――この試合で、日本代表はどのように戦うべきだと思いますか?

「セレソンの攻撃陣には、ネイマール(サントス)、オスカール(チェルシー)、フッキ(ゼニト)、ルーカス(パリサンジェルマン)らスピードがあって技術レベルも高い選手が揃っている。彼らに少しでもスペースを与えると、大変なことになる。

 常に数的優位を保ちながら、できるだけボールを持って前を向かせないようにしたい。ブラジル人アタッカーが最も嫌うのは、ボールを受けた瞬間に激しく当たられること。こういうプレーは日本選手はあまり得意ではないかもしれないが、相手が嫌がることをやらないと強い相手には勝てない」

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