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【独占インタビュー】ブラジル代表MFパウリーニョ「日本戦は厳しい試合になる。去年ほどの点差はつかないだろう」

text by 沢田啓明 photo by Kazhito Yamada / Kaz Photography

「リードできてもラインを下げすぎないこと」

――そのコンフェデの開幕戦で、セレソンは日本代表と対戦します。どんな試合になると思いますか?

「日本選手のクオリティーの高さは、十分にわかっている。我々にとっても厳しい試合になると思う。でも、ホームで戦うわけだし、もちろん、勝利を目指してプレーするよ」

――何点差で勝つと予想しますか?

「点数はわからない。でも、去年の試合ほどの点差はつかないかもしれない」

――同じグループに入ったイタリア代表、メキシコ代表の印象は?

「イタリア代表とは、今年2月に強化試合で対戦した(注:結果は2-2の引き分け)。僕は出場しなかったけど、ベンチで試合を見た。守備は相変わらず強いし、しっかりビルドアップして、バロテッリら優秀なアタッカーが貪欲にゴールを狙ってくる。非常に手ごわいチームだ。

 メキシコ代表は、テクニックがあって運動量豊富な選手が多く、国際経験も積んでいる。ブラジルはロンドン五輪の決勝で負けているし、このところA代表もちょっと苦手にしている。それだけに、絶対に負けられない相手だ」

――日本は、この2チームとどう戦うべきだと思いますか?

「我々もそうだけど、先制されると厳しくなる。前半はリスクを犯さずに、しかし守備から攻撃の切り替えを速くして、しっかり押し上げて攻撃する。先制するのが理想だけど、リードできてもラインを下げすぎないこと。攻撃することを忘れてはいけない。ボランチの働きがとても重要になると思う。まあ、どの試合でもそうだと思うけど(笑)」

――日本は、これまでW杯でベスト8以上の成績をあげたことがありません。近い将来、日本が世界の強豪の仲間入りをするにはどうすべきだと思いますか?

「個人でもクラブでも代表でも、レベルを上げるのは簡単ではない。時間がかかるものだ。まず、クラブがきちんと選手を育てて、国内リーグのレベルを高めること。日本のリーグやクラブのことはあまり良く知らないけど、あれだけ多くの選手が欧州で活躍しているんだから、選手育成システムがしっかりしているんだろう。地道に努力を続けてゆくのが、成功を収めるための唯一の方法だと思う」

【了】

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