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守備はさらに堅く、攻撃では新たなオプションも。盤石の態勢で日本戦に臨むブラジルの圧倒的な強さ

コンフェデの開幕戦で日本と対戦するブラジル。10日のフランス戦は3-0と快勝。結果だけでなく攻守両面で大きな収穫も得ている。万全の状態のセレソン、その強さに迫る。

text by 下薗昌記 photo by Kazhito Yamada / Kaz Photography

フランスを3-0と粉砕

 1992年以来、21年にわたって勝利がないフランス相手にサッカー王国が、その地力の一端を見せつけた。コンフェデレーションズカップに向けた最後のテストマッチとなる9日(日本時間10日)のフランス戦に3-0で快勝。2月に就任初戦を迎えたスコラーリ体制下でのベストゲームを経て、日本を迎え撃つことになる。

 1-1の低調なドローに終わったイングランド戦がベースではあるものの、日本戦を見据えたベストメンバーを模索する指揮官は、守備偏重のフィリペ・ルイスでなくマルセロを左サイドバックに起用。フレッジを1トップに配置し、ストロングポイントの2列目にはネイマール、オスカール、フッキが並ぶ4-2-3-1のフォーメーションで挑んだ。

 ワールドカップでは1986年、1998年、2006年の3大会で王国の前に立ちはだかってきたレ・ブルーではあるが、リベリーらを欠くベストにほど遠い顔ぶれ。5日に行われたウルグアイ戦で0-1で敗れたデシャン監督は、ブラジル戦に向けて4-1-4-1の布陣で守備面に向けてテコ入れを図ってきた。

「ブラジルに対してはイタリアだろうとイングランドだろうとロシアだろうと中盤から後ろに9人の選手を並べて、我々のミスにつけ込んでくる」(スコラーリ監督)。

 カウンター狙いのフランスに対して、前半はパスミスも多く、左サイドを主戦場としたネイマールも輝きを放てず低調だったセレソン。流れを変えたのが、フランス戦に向けて練習を重ねてきたハーフカウンターの炸裂だ。

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