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ゴン中山はせがた三四郎を超えられるか? ローラでもできる新『サカつく』の魅力

text by 後藤勝 photo by Masaru Goto / editorial staff

試合中に出した指示がダイレクトに反映されるように

 当然、この二人が出演するとなればCMもせがた三四郎級に無駄に気合が入りすぎていることは間違いなく、プラットフォーム変更に伴ってHD化した超美麗グラフィクスのゲーム映像を押し出す勢いでイカしたドラマを演出。

 CM内での監督就任発表に押し寄せたメディアの多さに気づいたローラが「ねえねえ、ゴンちゃんってすごい人なの?」と、いまさら感が強烈に漂う質問で「エエェェェエエ」と中山さんを喫驚させるなど、せがた三四郎級にぐいぐい来るCMとなっている(別ヴァージョンもあり、全部で2ヴァージョン)。

小島瑠璃子と橘ゆりか
小島瑠璃子と橘ゆりか【写真:編集部】

 セガの場合、CMが誇大広告になっていないのがすごいところ。コアなゲーム内容をくどくどと説明すると伝わりにくいことから、イメージCM方向に極端なまでに振り切っているだけで、CMが大衆娯楽的に面白いからと言ってゲーム内容がライトなのだろうと思ったら大間違いだ。

 1996年の一作目『Jリーグプロサッカークラブをつくろう!』以来変わらぬ「クラブ経営とチーム強化、試合での采配を一手に担う全権監督」の視点でクラブづくりを進める、他に類をみないコンセプトには、癖になる独自の面白さがある。

 第一作ではポジションもフォーメーションも戦術もトレーニングメニューも大雑把だったが、作を重ねるごとに微細になり、今ではサッカー専門誌や業界で通用している言語がほぼそのまま再現されているレベル。

 またその深い考察の結果を検証する場ともなる試合シーンは今回の最新作ではとうとうリアルタイム制となり、試合中に出した指示がダイレクトに反映されるようになった。もはや経営面からピッチ上に到るまで、クラブサッカーを完全再現していると言っていい。

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