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盤石のサッカーでメキシコを下したイタリア。堅い守備を日本はどう崩すべきか?

16日、コンフェデレーションズカップの初戦で2-1とメキシコを下したイタリア。スコアこそ1点差だったが、上々の仕上がりを感じさせる出来だった。イタリアの強さとは? そして日本に付け入る隙はあるのか?

text by 神尾光臣 photo by Kazhito Yamada / Kaz Photography

“クリスマスツリー”導入が成功したイタリア

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プランデッリ監督【写真:Kazhito Yamada / Kaz Photography】

 やはり、大会にきちんとコンディションを合わせてきた。W杯予選のチェコ戦、そして11日の親善試合ハイチ戦で不調を示していたイタリアはメキシコに勝利。ポゼッションサッカーも機能し、結果とともに内容も伴っていた。

「選手たちのコンディションをどう回復させ、その状態にあったシステムを用意出来るかどうかが鍵だ」。

 ハイチ戦のあと、プランデッリ監督はそう語っていたが、その答えはイタリアで『アルベロ・ディ・ナターレ(クリスマスツリーの意。ウディネーゼのベテランFWとは無関係)』と呼ばれる4-3-2-1の導入だった。

 2シャドーにはゴール前への飛び出しが効くマルキージオを1列前に上げ、もう一人にはジャッケリーニを起用。足首に故障を抱え不調を訴えていたエル・シャラウィを外して、だ。

 そして、このシステムがメキシコ攻略のために非常に機能した。引いてゴール前を固めて相手に攻めさせておき、ボールを奪ったら前線のアタッカー陣に繋げて、カウンターを仕掛けるのがメキシコのサッカーだ。つまり、中盤でボールを失えばそれを拾われ、致命的なダメージに及ぶ。

 この上で、4-3-2-1への変更はてきめんだった。シャドーの2人は中盤をフォローし、攻めては動いてワントップのバロテッリをフォロー。こうした動きでパスワークに厚みが出て、ボールロストが少なくなるのだ。

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