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イタリア戦で得た手応えを継続できるか? 代表選手たちが語るメキシコ戦のポイント

text by 河治良幸 photo by Kenzaburo Matsuoka

スタメン出場も考えられる中村憲剛

 出場停止の長谷部に加え、コンディションによって何人かの主力が欠場することも予想され、その意味ではバックアップの選手が強豪を相手にどこまでできるのかを見ることは非常に重要だ。

 しかし、同時にチームとして、戦術面でも日本の良さをタイプの似た相手にどこまで発揮できるかを見極めることも、今後に向けて意味を持つ。

 メキシコは基本的に中盤とDFラインでショートパスを回しながら、サイドでチャンスの起点を作り、最後はタレント力のあるアタッカー陣がゴール方向に仕掛けていく、という明確なスタイルを持っているチームだ。

「自分たちが長くボールを持てるか」と試合のポイントを語るのは中村憲剛。イタリア戦の後半ロスタイムをプレーしただけだが、メキシコ戦では本田など攻撃陣のコンディション次第ではスタメン出場もありうる。

「イタリアにも彼らのスタイルを出させなかったのは、日本が自分たちのスタイルを押し出せたから。メキシコもスタイルがはっきりしているチームですし、このレベルまで来ると、どっちが自分のスタイルに引きずりこめるかだと思う」。

 そう語る中村が、中盤で主導権を握り続けるために重視するのは、選手の距離感とテンポ、そして運動量だ。

「単純に相手より走らなきゃ勝てない」と中村。個の力で勝ち切ることも大事だが、世界を指標とした場合に日本の強みは組織力であり、局面にどれだけ数的優位を作って相手の混乱させるかにある。そこに正確性が伴えば、得点チャンスは生まれる。

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