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移籍報道を過熱させたモイズ監督の発言。ルーニー放出ならトップ下は香川か?

text by 斎藤史隆 photo by Kazhito Yamada / Kaz Photography

ルーニーは控え? 香川への影響は?

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ルーニーはファンペルシーの控えなのか?【写真:Kazhito Yamada / Kaz Photography】

 ルーニーは日本を含めたプレシーズンのアジアツアーに出発直後、けがで全治1カ月の診断を受け、早々とイングランドに帰国することになった。

 しかも、モイズ監督はツアー中の会見で「ルーニーを放出することはない」とあらためて強調した上で「ウェインについての私の全体的な見方はファン・ペルシーに何かあった場合、必要になるということ。できるだけ多くの選択肢がほしい」と続けた。

 つまりルーニーはあくまでもファン・ペルシーの控えという扱いの発言。ルーニーは相当心象を悪くしたと伝えられており、移籍話を過熱させる状況を作ったのは間違いない。

 一方、クラブはバルセロナのファブレガスの獲得にも動いている。本人はスペイン王者に残留を希望していると伝えられるが、アーセナル時代から勝手の知ったプレミアリーグに復帰するのは決して理解できないことではない。

 こういった移籍状況は今季の香川慎司へも影響を与えることになるだろう。香川の起用方法については新監督のプレシーズンやシーズン序盤の采配を待たなければならない。しかし、単純にルーニーが退団するだけで終われば、日本代表をトップ下で起用するのは自然な流れになるのではないか。

 一方、ルーニーが残留した上、ファブレガスも加入となればモイズ監督の言う「選択肢」は増加。結果的に香川のポジションや出場機会にも変化が出てくることだろう。とはいえ、コンフェデレーションズカップでの香川の出来が前向きに捉えられていることを考えれば、重要な戦力として期待される状況に変わりはないはずだ。

 いずれにしても移籍市場はまだ序盤戦。8月末までには紆余曲折あるのは間違いない。夏のストーブリーグはこれからが花盛りだ。

【了】

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