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連載コラム 11年前

W杯前に知っておくべきブラジルフッチボール。フレッジとデコの母国復帰が意味するもの

有名選手の帰還で華やいだブラジルリーグ

 デコがブラジルに戻ってきた2010年1月に左サイドバックのロベルト・カルロスがコリンチャンスへ、7月にはラファエル・ソービスがインテルナシオナルへ移籍している。

 この他、事情はこれらの選手とは少々異なるが、酒で問題を抱えていたアドリアーノも2009年シーズンからフラメンゴでプレーしている。著名なブラジル人選手の帰国により、国内リーグは華やいだ。

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【写真:田崎健太】

 2010年シーズンのブラジルの各チームの人件費を見ると、ロナウド、ロベルト・カルロスを抱えたコリンチャンスが1位で月505万レアル(約2億5250万円)。

 2位のインテルナシオナルが少し落ちて、月500万レアル。ネイマールやガンソといった若手有望選手のいたサントス月480万レアル、フルミネンセ月420万レアルと続いている。

 日本と比較すると――。

 2010年のJリーグの年俸の最高は、浦和にいた高原直泰の1億6000万円、2位が同じく浦和のポンテで1億5000万円となっている。これは辛うじてブラジルのトップ選手に対抗できる数字だったが、高原は10年シーズン途中で韓国に移籍、ポンテはシーズン終了後に契約更改しなかった(編注:ポンテはクラブから契約を延長しないと告げられた)。

 クラブ全体の人件費で見ると、この2人のいた浦和レッズの10年シーズンの年俸総額は22億8200万円。ブラジルのトップクラブとほぼ同等の数字である。

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