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長友佑都 11年前

開幕弾を奪った長友のオーバーラップ。“積極的過ぎる”攻撃参加は戦術的に正しかったのか?

text by 神尾光臣 photo by Kazhito Yamada / Kaz Photography

好プレーの一方で見えた課題とは?

 さてうれしい初ゴールの一方で、この日の長友のパフォーマンスからは課題も見えた。特に前半はミスが多く、これまでに見せていたスムーズなパスワークへの参加も影を潜め、サイドバックのブルサリコ(実はインテルも興味を示したクロアチア代表の若手)がフリーで仕掛けて来るシーンも散見された。

 これには、左インサイドMFとのクズマノビッチとの連係が悪かったという要因もある。マッツァーリ監督の守備戦術では、サイドに張り出した相手に対してはまずインサイドMFが飛び出してチェックを掛け、ウイングバックが連動してプレスするというメカニズムがある。

 それが今ひとつ機能していなかった。後半、アルバレスがこの位置に下がって安定した面があるからクズマノビッチ側の問題とも言えそうだが、誰と組んでも安定した組織守備が展開出来るようになれるのがベストだ。

 精密な戦術に沿って守備や繋ぎは丁寧に、そしてファイナルサードでは神出鬼没で大胆に。今シーズン、長友はそういう方向で成長を果たしていくことになるのかもしれない。

【了】

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