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本田圭佑 11年前

CSKAとの交渉難航の間に変化したチーム状況。ミランが本田圭佑を今すぐ必要としない理由

text by 神尾光臣 photo by Kazhito Yamada / Kaz Photography

1月が濃厚だが今夏移籍の可能性はゼロではない

 というわけで急いで本田を獲得する理由は、戦力的にはなくなってしまった。右ウイングのバックアップには、すでに俊足のニアングがいる。エル・シャラウィの控えになるセカンドトップにもロビーニョがいる。センターフォワードに補強の必要があると言ったって、まさかそのために本田を取るわけでもあるまい。

 移籍市場は水ものだ。故障者やチーム状態は1ヶ月で変わり得るし、結果として強化方針も変化を余儀なくされる。これが1ヶ月前のチーム状態であったならば、本田は戦力的、戦術的にも必要とされただろうし、現にミランは動いた。

 しかし移籍を希望していた本田にとって不運だったのは、CSKAがミランとのコンタクトを頑に拒否し、ミランもまたオファーを渋り安価のままで押し切ろうとしていたことだ。そして交渉は停滞し、その間にミランには別のプライオリティが出来てしまった。

 それでも、何が起こるか最後まで分からないのが移籍市場だ。CSKAとミランが最接近するジュネーブで急展開があるのか、それとも1月に持ち越しなのか。煽っているメディアの一人として自己矛盾は承知の上で言うが、もはや黙って推移を見守るしかない。

【了】

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