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日本代表 10年前

真価を問われる欧州遠征。柿谷曜一朗はザックジャパンのエースになれるか?

欧州遠征に向けてザックジャパンのメンバーが発表された。東アジア杯で頭角を現し、今回の遠征でも選出された選手たちにとっては、アウェーで実力のある相手に対して実力を試すいい機会となる。

text by 河治良幸 photo by Kazhito Yamada / Kaz Photography

世界屈指のタレントを揃えるセルビアDF陣

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柿谷はセルビアDF陣を相手に実力を発揮できるか【写真:Kazhito Yamada / Kaz Photography】

 東欧遠征の2試合は欧州組のテストがメインとも目されるが、そうした状況でも選ばれた柿谷、齋藤、山口、森重の4人にとってはアウェーの地で国際経験を詰める貴重な機会であり、彼らが欧州の相手に対してどれだけ実力を発揮できるのかを測る、有効な指標ともなるはずだ。

 欧州でもハイレベルのタレント力を誇るセルビアとの一戦では、チャンスを得ればウィングの齋藤は超人的な身体能力を誇るイバノビッチ(チェルシー)やコラロフ(マンチェスター・シティ)、ボランチの山口はテクニシャンのトシッチ(CSKA)、森重はアクロバティックなダイレクトシュートを得意とするジョルジェビッチ(ナント)が相手になる。

 特に注目したいのが1トップの柿谷とナスタシッチの対戦だ。東アジアカップで台頭し、その後の親善試合でも従来の1トップにないスタイルで周囲を驚かせ、イタリア人指揮官にもその実力を認められた男が、ワールドクラスの相手にどう挑み、どこまで通用するのか。

 ナスタシッチは20歳とは思えない落ち着きを備える万能タイプのセンターバックで、大成すれば元ドイツ代表のベッケンバウアーなど歴代の“レジェンド”に名を連ねると期待されるスーパースター候補生だ。

 対人能力も高いが、柔軟なチャレンジ&カバーを駆使した守備はバイタルエリアに侵入してきたアタッカーをことごとく阻む。本来の相棒であるドルトムントのスボティッチが年内の招集を辞退するとの報道が出ているのは残念だが、リヨンで欠場が続くビシュバツの状態によっては、イバノビッチが中央でナスタシッチとコンビを組む可能性もある。

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