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日本代表 11年前

守護神・川島が見た代表の不調「目先の結果にこだわる時期ではない。自分たちのキャパを広げたい」

text by 元川悦子 photo by Kazhito Yamada / Kaz Photography , Kenzaburo Matsuoka

「ワールドカップを考えた時、目先の結果だけを見るのではなく…」

 セルビア・ベラルーシのようなレベルの相手に勝てなければ、ブラジル本大会でベスト16に進むのは非常に難しいのが現状だ。ここから本番までの8カ月でどうチームを立て直すかが問題になってくる。川島は限られた準備期間である今、自分たちのキャパシティを少しでも広げていくことが大事だと考えている。

「日本代表として毎試合毎試合を戦ううえで、結果にこだわる部分はもちろんあります。ただ、ワールドカップを考えた時、目先の結果だけを見るのではなく、自分たち自身のキャパシティを5%でも10%でも広げることがすごく重要になってくる。

 今はそういう時期なんだと思います。チームの能力やできることの幅を攻守両面で大きくすることをまずしっかりと意識し、チーム全体として詰めていきながら、勝負に関して締めるところは締める。それをやっていくことが大事だと思います」

 チームの幅を広げるためにも、まずは個人としてのレベルを引き上げていく必要がある。スタンダール・リエージュに戻った川島にはベルギーリーグとヨーロッパリーグの掛け持ちが待っている。

 その舞台でどこまで力をつけられるか。ギリギリのところでチームを救うセーブの回数を増やせるか。川島の守備範囲が広がることが、チーム全体のキャパシティを広げることになる。

【了】

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