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なぜカゴメはマンUのスポンサーになったのか?

トマトジュースでお馴染みのカゴメとマンチェスター・ユナイテッド(以下、マンチェスターU)がタッグを組んだ活動が始まっている。東北や日本の「再生」をキーワードに共同プロジェクトをスタートさせたが、なぜカゴメはマンUのスポンサーになったのか?

text by 鈴木康浩 photo by editorial staff

【サッカー批評issue62】掲載

カゴメとマンUがパートナーシップを結んだ理由

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カゴメの常務執行役員コーポレート・コミュニケーション本部長の小篠亮氏とマンチェスター・ユナイテッドOBのアンディ・コール氏【写真:編集部】

 トマトジュースでお馴染みのカゴメとマンチェスター・ユナイテッド(以下、マンチェスターU)がタッグを組んだ活動が始まっている。

 今年3月に共同プロジェクト『リジェネレーション・チャレンジ・プロジェクト』を発表。東日本大震災で被災した東北や日本の「再生」をキーワードに掲げたもので、同月下旬にはプロジェクトの第一弾としてカゴメ主催のマンチェスターUによるサッカースクールを東北地方3県で5日間に渡って開催した。サッカースクールにはクラブOBのアンディ・コール氏も参加し、子どもたちと汗を流した。

 そもそも両者が3年間のパートナーシップ契約を結んだのは昨年10月のこと。カゴメはどのようにパートナーシップを組むに至ったのか。そして今後の展望をどう考えているのか。3月のサッカースクールの取材をしたとき、会場に訪れていたカゴメの常務執行役員コーポレート・コミュニケーション本部長小篠亮氏に話を聞くことができた。

「昨年の4月頃、突然マンチェスターUからパートナーシップ契約のオファーを頂いたんです。私どもは過去にJリーグやプロ野球のチームとスポンサーシップを結んだこともなく、スポーツと関わりの薄い企業でした。なぜカゴメなのか。最初は何を求められているのかがわかりませんでした」

 昨年4月といえば、香川真司がマンチェスターU入りする直前。当時クラブはすでに調査を済ませ、カゴメを選んでいたのだ。クラブの発表によれば、世界中のマンチェスターUファンは6億5900万人、アジア圏にはその約半分の3億2500万人がいる。昨春にアジアの拠点として香港オフィスを開設。昨年9月には日本のヤンマーともパートナーシップ契約を結ぶなど、アジア市場とファン層の拡大に力を注いでいる。

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