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原因は複数ある? 憶測飛び交うメッシの負傷。スペインとアルゼンチンで起こる喧騒を追う

text by 山本美智子 photo by Kazhito Yamada / Kaz Photography

食事か? セラピストの変更か?

 実際は、マルティノはその習慣は残しているだけでなく、ホームで試合を行う前日にホテルに前泊する習慣も復帰させた。

 つまり、コントロールは以前よりも厳しくなっており、ここで言われている全てが真実ではない。確かにメッシは今季になって、負傷を繰り返しているが、実は2013年になってから、6度目なのだ。つまり、ビラノバが率いていた時に、既に負傷が始まっていたと考えられる。

 ただ、それとは別にメッシがクラブからの許可を得て個人で栄養士を雇い、食を見直しているのも事実だ。メッシ本人は「プレシーズンも理想体重で始めたし、食生活も全く変わっていない」と断言しているが、栄養士を雇ってまでの成果がどこまで出ているかは、疑問が残るところだ。

 もう一点、メッシのフィジオセラピストが変わった、離れたという点も指摘されている。FCバルセロナのトップチームに長く従事しているフアンホ・ブラウは、メッシのキャリアにおいて常にキーマンの一人だった。

 ここでは、フィジオセラピストと表現したが、彼はリハビリのスペシャリストだ。トップチームで負傷した選手は、誰もが彼の手にかかることになるが、メッシの場合は特別であり、ブラウはメッシ本人の希望で、アルゼンチン代表に遠征する際も帯同するほど、メッシからの信頼を得ている人物である。

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