「イタリア語話せると聞いているが、問題はコミュニケーション」
一方、地元ラジオ局「ラディオ・ラディオ」のルカ・ウッチェッロ記者は、負け試合では平均点よりやや低めの『5点』という評価だった。
「0-2の試合で入るのは楽ではなかった。本田が入った時点では、前半のミランではなかったから。選手は疲れていたし、すこし諦めモードだったから。難しい試合への入り方だった。彼はセードルフ監督が期待していたようなプレーはできなかったと思う。
強い個性が非常に足りなかったと思う。パスミスもみられた。チームメイトとの息が合っていない。本田はもうイタリア語を話せると聞いているが、僕が思うに問題はコミュニケーションだ。本田はあまりにもシャイ。引っ込み思案であってはならない。(本田に対する)観客のブーイングは大げさだった」
プレー面での評価は酷評に近い。戦況を一変させるべく、セードルフ監督はボランチ投入したが、個性を発揮できずに技術的なミスも目立った。不慣れなポジションも重なり、連携も合っていないというのでは、ヴィンチセッテ記者が「適応できていない」と強調するのも無理はないのかも知れない。
本田はイタリア語習得を順調に進めているようだが、それがピッチ内でのプレーにいい影響を与えていない。そして、個性も発露できていない。話し好きで陽気なラテン気質の国からは「シャイ」と見られている。
沈黙は金、という古くからのことわざは、この国では残念ながら通用しないようだ。そろそろプレーで雄弁に語りたいところだ。
【了】
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