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本田圭佑 10年前

途中出場の本田に現地紙は一切の擁護なし。「皆既日食のように闇」「役に立たない。使えない」

text by 編集部 photo by Kazhito Yamada / Kaz Photography

「役に立たない」「空っぽ」

 一方、ライバル紙の「コリエレ・デロ・スポルト」紙は叙情的なガゼッタと対照的に、直接的で悪辣だった。評価はチーム最低点の『4.5点』。落第を意味する。

 寸評はかなり手厳しい。「役に立たない。使えない。試合に決して入れなかった」

 最高は本田と交代したMFリカルド・モントリーボの『6点』だった(アッビアーティ、ボネーラ、デ・ヨング、ロビーニョ、ポーリも『6点』)。カカにも「傷跡を残せない」と厳しい評価を下し、ガゼッタが高評価だったターラブにも「時に悪魔のようになるが、限定的だ」とあまり良い評価ではなかった。

「トゥット・スポルト」紙は本田に『5.5点』を与えている。負傷交代したMFポーリとボネーラの『5点』が最低点だったが、本田の寸評はコリエレ紙同様にひどい。「セードルフ監督が望んでいたものはもたらさなかった。空っぽだった」と切り捨てた。

 クラレンス・セードルフ監督はメディアに対し、加入間もない本田への忍耐を強調したが、「背番号10」には常に大きな責任感がつきまとう。どんな短い時間でも、どんなポジションでもかまわない。目に見える結果さえ出せば、この苦境は一変できるはずなのだが。

【了】

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