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本田圭佑 10年前

初ゴールの本田、現地記者の批判と称賛「序盤は怖がっていた」「攻撃の選手で唯一違いを生む。カカーと最高の関係」。

text by 編集部 photo by Kazhito Yamada / Kaz Photography

「ゴールした時もカカーの方へ行き、抱きついていた。最高の関係に見える」

「ゴールが決まったことで、モチベーションが上がって、プレー態度も変わった。より激しく闘えるようになった。ポジションチェンジをしたことが良い流れを生んだ。パッツィーニとは適切なポジションを見つけられなかったが(良い関係を築けなかった)が、バロテッリとの方が、本田はいいプレーができるようだ。

 ターラブとはもっと息を合わせなければならないが、カカーとは息が合ってきた。カカーとのコンビは試合を重ねるごとに良くなってきて、向上している。ゴールした時もカカーの方へ行き、抱きついていた。最高の関係に見える。

 全体では『6.5点』。ゴールを決めた後から試合終了までの20~25分は序盤とは違う本田だった。攻撃の選手で唯一違いのあるプレーを見せた。もちろんターラブもそれに当てはまるが、違いを生み出したのは事実だ」

 本田のゴールはターラブが相手DFをかわして出したスルーパスに抜け出したもの。中央にいたからこそ反応できたボールだ。また、ウッチェロ記者が分析するようにチームメートとの関係性が向上したことも好材料だ。

 これまでは連携面が悪く、浮いていることも珍しくなかった。だが、この日はカカーがヒールパスで本田へパスを出すなど、意思疎通ができていることが見て取れた。

 ミランは厳しい試合でも結果を出せるようになり、本田も徐々にチームにフィットしてきた。あとはどれだけ違いを生み出し、チームに貢献できるかだろう。ジェノア戦は合格点と言えるが、シュートはわずか1本。10番にしては物足りない数字だ。

 大逆転でのヨーロッパリーグ出場を果たすためには、本田には今後も別格の動きが求められる。ミランを明るい未来をもたらすことができるか、10番に懸かる期待は大きい。

【了】

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