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「サッカー本大賞2015」授賞式レポート&受賞者 喜びの声

text by サッカー本大賞実行委員 photo by editorial staff

「サッカー本大賞」受賞作著者・中村慎太郎氏インタビュー

「サッカー本大賞2015」授賞式レポート&受賞者 喜びの声
中村慎太郎氏【写真:Getty Images】

――「サッカー本大賞」受賞おめでとうございます。

「ありがとうございます。まさか大賞を受賞できるとは思ってもいませんでした。タイトルを呼ばれた瞬間、呆然としてしまいしばらくは何が何だか…(笑)」

――本書のキッカケになったブログ「はとのす」は、2日で10万アクセスを記録したと伺いました。

「WEBでアクセスが急増して一気に記事が広まっていくことを“バズる”と言ってネガティブに広がる場合が多いんですが、僕がはとのすで書いた記事に関してはすべてポジティブに広がっていったんです。記者として書いている人はたくさんいると思うのですが、一観客の目線でサポーター席から見えた風景を文章にしたことが多くの人たちに共感していただけた理由なのかなと」

――今回、ブログを書籍化するにあたってこだわった点はどんなところですか?

「ブログの文章と書籍の文章はまったく質が違います。ブログは最初に盛り上がりを持ってこなくてはいけなくて、書籍にするにあたってそのまま同じでは使えないなと。書籍では、それぞれの話がいかに長いスケールの物語の中の1ピースになるかということを考えて書き直す作業を重ねました」

――書籍のカバーにもチーム愛をくすぐる仕掛けが満載ですね。

「カバーをはずすと“お好みのチームカラーに染め上げてください”と書いてあります。あれはデザイナーさんのアイデアです。デザイナーも担当編集者もJリーグのサポーターなので、スタッフで“サポーター愛”について話し合いながら作っていきました」

――今後はどんな人に本書を読んでほしいですか?

「まずはサポーターの皆さんに読んでいただいて、自分たちがどういう存在なのかっていうのを改めて認識して、これからどんどん新たなサポーターを増やしていく材料に使っていただけたらなと。こういう誘い方もあるなっていうヒントにしてもらったり、みんなでサッカーを観る文化をつくっていく礎になればと思っています」

――最後に、読者の皆さんへのメッセージをお願いいたします。

「本当の意味でサッカーを楽しみたいと思ったら、自分の土地に根づいているものを観るしかないと僕は思っています。それが現時点で弱くてつまらないと言うならチームを育てていくしかない。ぜひ海外サッカーだけを観ている人たちも日本のクラブを育てていくという楽しい試みに参加しませんか? おらが街のチームを盛り上げていきましょう!」

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