【米国記者の視点】汚職にも改革を拒否したサッカー界、日本もその一端に。今こそ声を上げるべきファンの主張

2015年06月02日(Tue)8時00分配信

text by ダン・オロウィッツ photo Getty Images
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世界のサッカー情勢により関心を持たなければならない

 仮に東南アジアにリーダーがいるとすれば、それは日本である。この地域の国やリーグとパートナーを組むJFAやJリーグは、国際間で公約を掲げ、今後数年で実を結ぶ活動を続けている。

 もしこれらの国々がJFAを模範として見るようになれば、それに相応しい行動を示していかなければならず、ブラッター氏が築いた汚職の文化に対しても譲歩することを拒否していく姿勢を見せなければならない。

 さらに、日本はブラッター氏が掲げる世界の女子サッカーの発展のなかで先頭に立つことができる存在だ。女子サッカーの拡大は会長として働いた16年間で数少ない功績を呼べるものだが、同氏はしばしば性差別的暴言を吐く人物でも知られ、2004年に世間の関心を集めるため女性選手に(身体のラインが分かりやすい)ピッタリとしたユニフォームを着用させる提案をしたときはひんしゅくを買った。

 しかし、JFAが態度を明確にするためには、キリンやJALのようなスポンサーの声だけではなく、ファンの声にも耳を傾けなければならない。

 日本は多分化社会とは言えず、また非英語圏であるので、一般の人々の世界情勢に対する認識が高くないことは周知の事実である。実際、アジアで最も強いリーグや代表チームがあるというのに、日本のファンは世界のフットボールの陰謀や政治に関心を示すことが少ない。

 欧州でたびたび目にする人種差別、過激主義、同性愛偏見に対して規則的に抗議するような政治意識の強いJリーグサポーターを求めることは行き過ぎた発想なのかもしれない。反ファシズムのバナーやレインボーフラッグが日本のスタジアムで定着するのは時間がかかるだろう。

 だが、日本のファンはフットボールの歴史上で重要な局面を迎える今こそJFAに何をすべきか主張しなければならない。日本は改革に消極的な人物に投票した国にとして思い出されるべきではないのだ。

【了】

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