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【現地レポート】岡崎を変えた意識改革。「俺は元々そういう選手」ついにむき出したFWの牙

text by Kozo Matsuzawa / 松澤浩三 photo by Getty Images

「ニアで点をとれてきている。周りは『どうした?』みたいな感じ」

 そしてその言葉どおり、前半27分には岡崎の積極性が奏功する。

 左サイドの味方のスローインをヴァーディーがヘッドで流すと、そのボールを追いかける岡崎がエリア内で敵のCBモリと競り合いになり、最後はモリが後ろから岡崎の肩に手をかけてピッチに引きずり倒して、レスターはPKをゲットする。

「ミスがちょっと多かったけど、その分、今日は点取ろうというのが強かった。本当にそれが実って良かったという気がします。もう点を取っていなかったら何もしていない。まあ、PKを取ったぐらいで、何もしていないぐらいの感じだったと思う」

 この言葉は、ダメ押し点となった後半24分の自身のゴールを受けてだ。敵のスローインを味方が奪うと、最後はヴァーディーからのパスをエリア中央で受けた岡崎が、左足で落ち着いてゴールに沈めて今季3得点目を挙げたのである。

 それではこの積極性はどこから来たのか。なぜこれまでに出すことがなかったのか。この点について岡崎は次のように述べている。

「練習からも考えていたが、このチームはみんながハードワークをする。(レオナルド)ウジョアも12.3キロ走っていた。あの巨体でハードワークされたら、オレのハードワークも別にそんなに大してハードワークにならない。ということはどこかで違いを、結果を出せる選手に自分が(ならないといけない)」

 そして「練習からそれをずっと意識している。ニアで結構点をとれてきている。周りは『どうした?』みたいな感じ」としたが、この意識改革が出場機会を呼び込んだ。

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