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批判続くレアル10番。“現地報道”は正しいのか? 自らの目で見るべきハメスの奮起と献身性

text by 海老沢純一 photo by Getty Images

鋭い直接FKに守備での貢献も

 そして繰り返されるネガティブな報道。ピッチでのパフォーマンスに加えてプロとしての姿勢やプライベートな部分までを批判的に報じられている状況が続き、現在では1年半前とは180度異なる「放出要員」として注目を集めている。

 そんな中で迎えたリーガエスパニョーラ第32節、ホームのサンチャゴ・ベルナベウにエイバルを迎えたレアル・マドリーのジダン監督は、インサイドハーフの一角にハメスを起用した。

 ベイルもモドリッチもクロースもマルセロもGKのケイラー・ナバスさえも温存された一戦での起用は、改めてハメスを“ローテーションメンバー”としていることの裏返しとも考えられるが、本人にとっては喚く周囲に自らの力を示す絶好の機会ともいえる。

 そして試合開始から5分後、訪れたペナルティエリア手前でのFKの場面で鋭いシュートを放ち先制点を叩き出す。

 その後も中盤で精力的なプレーを見せるハメス。攻撃面では同じくポジション争いに苦しみ放出要員とされるイスコに次いで2位となる87回のボールタッチと62本のパスを出し、クリスティアーノ・ロナウドと並んでチームトップとなる3回のチャンスを作り出す。

 さらに守備の面では両チームトップとなる10回のタックルを繰り出すなど攻守においてチームに貢献。4-0と快勝したマドリーにおいて、データサイト『Who Scored.com』は9.01点を付けてマン・オブ・ザ・マッチに選出した。

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