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日本代表 8年前

イブラ出場は諸刃の剣か。“北欧の古豪”スウェーデン、武器は堅守とチーム力【五輪対戦国を読む】

シリーズ:五輪対戦国を読む text by 鈴木肇

マナウスでの試合を悲観。日本をどう見ているのか?

スウェーデンをU-21欧州選手権優勝に導いたホーカン・エリクソン監督
スウェーデンをU-21欧州選手権優勝に導いたホーカン・エリクソン監督【写真:Getty Images】

 組み合わせ抽選結果はスウェーデンではどう捉えられているのか。現地メディアの報道を見ると、3試合のうちコロンビアとナイジェリアとの2試合を高温多湿なマナウスで戦うことを余儀なくされたことに対して悲観的な声が多い。何より、ホーカン・エリクソン監督自身が抽選前に「マナウスは試合会場として避けたい」とコメントしていたほどだ。

 悲観的なのは選手も同様だ。U-21欧州選手権ではセンターバックとしてプレーし、現在はイタリア・セリエAのヴェローナに在籍するフィリップ・ヘランデルは、抽選結果をうけて「われわれにとって有利とはならないだろう。相手がコロンビア、ナイジェリアとあってはなおさらのこと。マナウスのような気温の高い場所でプレーしたことはないから、想像するのが難しい」と話している。

 日本代表はどう見られているのか。エリクソン監督は「走力に優れ、縦への意識がとても高い」と分析。大手夕刊紙『EXPRESSEN』は「AFC U-21選手権で6連勝して五輪行きを決めた。大会最優秀選手に選ばれた21歳の中島翔哉は見ていてワクワクする選手。FC東京に所属するこのスター選手は164センチの俊敏なMFで、優れたプレーセンスを持つ。オーバーエイジ枠に関しては、レスター・シティの岡崎慎司、ACミランの本田圭佑、ドルトムントの香川真司が出場するかもしれない」と記している。

 欧州王者として五輪に参戦するスウェーデンだが、U-21欧州選手権優勝チームの主力には参加資格(1993年以降生まれ)を持たない選手が少なくない。主将としてチームをけん引したMFオスカル・ヒルイェマルク(パレルモ/イタリア)、ヒルイェマルクと中盤でコンビを組んでMVP級の働きを見せたオスカル・レヴィッキ(マルメ/スウェーデン)、2トップの一角としてプレーしてチームの盛り上げ役も担ったFWヨン・グイデッティ(セルタ/スペイン)、最終ラインを統率したDFアレクサンデル・ミロセヴィッチ(ハノーファー/ドイツ)はいずれも1992年生まれだ。

 また、選手によっては所属クラブの意向で五輪参戦を見送るケースも考えられる。

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