ベイルは伝説と化するのか。ウェールズと北アイルランド、肉弾戦が魅せた英国の魂

EURO2016、決勝トーナメント1回戦の第2試合はEU離脱で揺れる英国からウェールズと北アイルランドの激突となった。華麗なテクニックや連係はないが、体を張った肉弾戦は古き良き英国の魂を感じさせる好試合となった。そして、初出場でベスト8へと駒を進めたウェールズのエース、ギャレス・ベイルは今大会を通して伝説的な存在となっていくのだろうか。(文:海老沢純一)

2016年06月26日(日)10時31分配信

text by 海老沢純一 photo Getty Images
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ウェールズの戦いを分析していた北アイルランド指揮官

マイケル・オニール監督
北アイルランドのマイケル・オニール監督【写真:Getty Images】

 ウェールズと北アイルランドが激突した一戦、裁くのはイングランドの審判団。EU離脱で揺れる英国を形成する4か国のうち、3か国が大陸ヨーロッパの中心的な都市であるパリで顔を合わせた。

 前評判でいえば、ウェールズの勝利を予想した人が多かったはずだ。実績の面でいえば若干ウェールズが劣るが、GKにヘネシー、DFにアシュリー・ウィリアムズ、中盤にジョー・アレンやアーロン・ラムジー、そして前線にはギャレス・ベイル、その他の選手たちも含めてチーム全体に力のある選手を揃えている。

 グループステージの戦いを見ても、イングランドとの対決には敗れたものの、ベイルを中心に一丸となったプレーでスロバキアとロシアを破って1位通過を果たした。

 対して北アイルランドはドイツ、ポーランド、ウクライナと同居するグループCでウクライナに勝利したことで1勝2敗という成績ながら3位で拾われたチームの1つ。選手の顔ぶれを見ても、イングランドの下部リーグ所属が多く、ウェールズと比べると小粒な印象は拭えない。

 場合によっては、大差での決着ということも考えられ、この試合の最大の注目ポイントを勝敗ではなく「ベイルは4試合連続ゴールなるか」という点においていた人も少なくはないだろう。

 しかし、直前に行われたスイス対ポーランドを含めた全試合の例に漏れず、この一戦も引き締まった好試合となった。その要因は北アイルランドのゲームプランにあった。

 北アイルランドのマイケル・オニール監督は、ウェールズのグループステージ3試合の戦いを分析し、ライバルの力を削ぐ方法を見出していた。

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