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英代表監督スキャンダルで思わぬ損害…Tシャツ4000枚が”お蔵入り”に

text by 編集部 photo by Getty Images

サム・アラダイス
イングランド代表監督を退任したサム・アラダイス氏【写真:Getty Images】

 スキャンダルにより退任を強いられたイングランド代表前監督のサム・アラダイス氏は、イングランドサッカー協会(FA)に副次的な損害ももたらした。同協会が、4000枚のTシャツを”お蔵入り”させることになったと29日付の英紙『デイリー・メール』が伝えている。

 今年の夏からイングランド代表監督を務めていたアラダイス氏は、英紙『テレグラフ』の潜入取材により、サッカー界では禁じられている第三者による選手保有の指南役を務める契約を結ぼうとするなどの不正が明るみに出た。これにより、事実上の解任である契約解除を強いられることになった。

 アラダイス氏の在任期間はイングランド史上最短の67日間で終了し、わずか1試合のみ指揮を執った監督となった。スキャンダルがなければ、アラダイス氏は10月8日にロンドンのウェンブリー・スタジアムでの開催が予定されるロシアワールドカップ欧州予選のマルタ戦で就任2試合目を迎えるはずだった。

 今予選の最初のホームゲームとなるこの試合に向けて、FAは来場するサポーターに4000枚のTシャツを配布し、士気を高めようとしていたようだ。だがこの案は実現不可能となり、大量のTシャツは破棄されることになりそうだ。Tシャツには、アラダイス氏による発言がスローガンとしてプリントされていたためだ。

 プリントされていたのは、「この旅は我々全員が団結することから始まる」という言葉だったとのことだ。他ならぬアラダイス氏が、その団結を台無しにする結果となってしまった。『デイリー・メール』によれば、FAはTシャツの破棄により2万5000ポンド(約328万円)の損害を被るという。

 監督不在となったイングランド代表では、これまでU-21代表を率いていたギャレス・サウスゲート氏が暫定監督を務める。8日のマルタ戦に続き、11日にはアウェイでのスロベニア戦が予定されている。

【了】

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